稼頭央、楽天入り秒読み「長引かせる気ない」

[ 2010年11月23日 06:00 ]

自主トレ後に報道陣の質問に答える松井稼

 ロッキーズからFAとなった松井稼頭央内野手(35)の楽天入りが22日、有力となった。この日は都内のグラウンドで自主トレを行い、現在オファーのある国内球団から、今週中にも移籍先を決定する意向を示した。星野仙一監督(63)は松井稼獲得へ自信をのぞかせており、楽天にとっては前アスレチックスの岩村明憲内野手(31)に続く元メジャーリーガーの補強となる。

 松井稼が注目の去就について口を開いた。国内球団からの契約年数や年俸の条件提示があったことを明かした上で「(今週中に)方向性を出していけたらいいですね。長引かせる気はない」と早期に決断する考えを明かした。「今は国内球団からしか、お話をもらっていない。欲しいと言ってくれていることに感謝している」とし、03年以来8年ぶりの日本球界復帰にも「大リーグで経験したことをプレーで見せられたらいい」と話した。
 その中で移籍先は楽天が最有力だ。星野監督はこの日、関西地区で放送された自身のラジオ番組内で「巨人と横浜とオリックスがいっていて、もちろん楽天もいっている」と獲得に興味を示している球団を明かす一方で「(松井稼とは)何度もメシを食っているし、接点がある。あとは彼がどこを選ぶかだ」と語った。星野監督は19日にも「オレは稼頭央とは(関係が)近い」と話し、さらに前日は「岩村がいて、稼頭央が仮に来たら、草野、渡辺、内村もいて…。だんだん骨格が固まってきた」と具体的な構想も披露していた。闘将の連日の発言は交渉が大詰めの段階を迎えていることを意味する。
 楽天関係者は「二遊間が1つの補強ポイント。その選手に見合った条件を出す」と話し、二塁と遊撃で併用していく方針だ。松井稼は「毎試合ポジションが変わるのはしんどいですけど、どちらもできるのが強み。チームの方針に沿える準備をしたい」と話す。約3時間の自主トレの中では、キャッチボールを約40メートルの距離まで延ばした。その意図を「セカンドをやっていると、スローイングが小さくなる。大きく大きく体を使ってやっていきたい」と説明。準備は着々と進んでいる。
 入団の決め手を問われた松井稼は「自分を必要としてくれるところ」と話した。着々と補強が進む星野楽天に強力なピースがもう一枚加わることになる。

続きを表示

2010年11月23日のニュース