阪神 矢野が現役引退 右ひじの痛み癒えず決断

[ 2010年9月3日 11:12 ]

阪神優勝時、胴上げ投手となった久保田智之(中央)は矢野輝弘(右)らナインと抱き合い喜びを爆発させる

 阪神・矢野燿大(あきひろ)捕手(41)が今季限りで現役を引退することが2日、分かった。この日、兵庫県内のホテルで球団首脳と会談して、正式に決まった。

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 98年に中日から阪神移籍後、不動の正捕手として2度のリーグ制覇に大きく貢献。しかし、右ひじ痛、右足首骨折と故障に悩まされ、今季も1軍出場はわずか8試合。阪神ファンに愛された背番号39が、ユニホームを脱ぐ。
矢野は鳴尾浜で懸命のトレーニングを続けてきたが、癒えることない右ひじの痛みに引退を決断した。
 阪神移籍後、2度のリーグ優勝に大きく貢献したが、08年11月に右ひじを手術した影響で09年はわずか30試合の出場。終盤には右足首を骨折するなど故障に泣かされた。復活を期した20年目の今季もメジャーから日本球界に復帰した城島が正捕手となり、自身は8試合に出場しただけで9打数2安打1打点。右ひじの痛みも治まらず「このままではチームに迷惑をかける」と自ら2軍行きを首脳陣に申し出て、6月8日に出場選手登録を抹消されていた。
 チームは巨人、中日と激しい優勝争いを展開中。同世代の金本、下柳、桧山らが活躍する中で、矢野も「もう一度、甲子園でマスクをかぶっている姿を見てもらいたい」と話していたが、復活の道は険しいと判断。自ら引退という道を選んだ。今後については未定だが、背番号39は阪神という伝統あるチームで確かな一時代を築いた。

 ◆矢野 燿大(やの・あきひろ)1968年(昭43)12月6日、大阪府生まれの41歳。桜宮では甲子園出場なし。東北福祉大4年時に日本選手権準優勝。90年ドラフト2位で中日入団。97年オフに大豊とともに関川、久慈との交換トレードで阪神移籍。03年にベストナインとゴールデングラブ賞を獲得した。09年オフの契約更改で球団史上ワーストの1億4000万円減の7000万円でサイン。今季から登録名を本名の「輝弘」から「燿大」に変更した。1メートル81、81キロ。右投げ右打ち。家族は妻と2女。

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2010年9月3日のニュース