逆転CSへ“ONコンビ”がアベック2発

[ 2009年9月14日 06:00 ]

<西・オ>ファンの声援にこたえる中島裕之(中央左)と中村剛也

 【西武10―8オリックス】西武の“ONコンビ”の破壊力は抜群だった。中島は先にお立ち台に上がり、中村をエスコートした。「いい形で、いい感じで打てました。2発?このたくさんのファンの応援が力になりました」。楽天のクライマックスシリーズ進出マジックを1日で消し去る活躍に満足げだ。

 決してあきらめなかった。3点を追う3回に中島は左越えに19号2ラン。投手陣が6回までに8失点と炎上したが、7回までに同点に追いつくと、8回に右翼席へ決勝の20号ソロを運んだ。「せっかく追いついたから何としても勝ちたかった」と胸を張った。
 中島の存在はチームに大きな勇気を与えている。7回終了後、マウンドへ向かう松永を「8回を抑えたら、絶対打って勝ち星を付けてやるから」と励ました。有言実行の一発に「言ったからには打たなあかんと思った」。8日の日本ハム戦(西武ドーム)からナインや職員は「i believe lions」と刻まれた濃紺のリストバンドを着けている。中島も左腕に着けて、CS進出へナインやファンと気持ちを一つにしている。
 “おかわり君”こと中村も5回に38号ソロを放つと、8回には中島に続く2者連続の39号ソロ。6月6日の横浜戦(横浜)以来、今季2度目の1試合5発のトリを飾った。左太腿痛はまだ万全ではないが、これで打点は自己最多の103。「中島さんの流れに乗りました」とニンマリだ。
 シーソーゲームを制して60勝に到達も、楽天とは3ゲーム差。厳しい状況に変わりはない。それでも渡辺監督は言い切った。「みんなの気持ちが折れなかった。素晴らしい。ウチは追いかける立場。勝っていかないとしようがない」。逆転CS進出へ勝ち続けるしかない。

続きを表示

2009年9月14日のニュース