古豪が“優勝候補”を破り45年ぶり4強へ

[ 2009年8月22日 17:03 ]

45年ぶり4強!県岐阜商、先発全員12安打で帝京圧倒

 【県岐阜商6―3帝京】140キロ台の本格派右腕をそろえる帝京の投手陣をいかに打つか。県岐阜商が勝つためのポイントだった。序盤に6点を奪って、見事に攻略。優勝候補を打ち破って、古豪が45年ぶりに4強の扉をこじ開けた。
 小技を絡めた自在な攻撃は、3回に凝縮されていた。1死満塁で、今大会初めて先発出場した横山が直球をたたきつけて、2点二塁打とした。さらに浮足だった相手投手をあざ笑うかのように児玉のスクイズで加点。そして、福田が中前に運んで、この回に一気に4点を奪った。
 藤田監督は用意周到に作戦を練っていた。3回戦のPL学園(大阪)戦で、出場機会のなかった背番号13の横山、同16の福田と2人の左打者を起用していた。「2人とも右投手に強い。向こうには2人のデータがないと思っていたから。裏目に出ていたら、負けていたよ」。戦術は奏功し、してやったりの表情だった。
 初球狙いを徹底し、甘い球を見逃さない積極的な攻撃は、3試合で39安打と振れている。エースの山田も2試合連続で完投と安定。PL学園、帝京と東西の強豪をなぎ倒して、勢いを増しつつある。
 準決勝の相手は新潟勢として初めて4強に進んだ日本文理だ。53年ぶりの決勝進出に向けて、横山は「次も一球に集中して、思いっきり振っていくだけ」とチームの気持ちを代弁した。

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2009年8月22日のニュース