大学球界に転身 智弁和歌山仕込みの指導で脱Bクラス

[ 2009年7月7日 07:06 ]

阪神大学1部リーグの帝塚山大で今春から指揮を執る三宅秀二監督

 高校野球で名をはせた指導者が、大学球界に転身して新たな戦いに挑んでいる。阪神大学1部リーグの帝塚山大で今春から指揮を執る三宅秀二監督(44)は、昨年まで和歌山・智弁和歌山高で野球部長を務めていた。

 監督の経験は初めてになる。「采配は瞬時の判断やひらめきが必要で大変だ。でも智弁では高嶋(仁)監督のそばで見てきたから」とやりがいは十分のようだ。
 東海大出身で、現役時代は強打の内野手として鳴らした。社会人の住友金属では2度の日本選手権優勝に貢献。引退後は、母校の智弁和歌山高で2004年からは副部長と部長で甲子園に計6度出場している。主に守備と打撃の指導を担当した。
 帝塚山大はまだリーグ優勝がない。05年秋に1部に復帰してからは、5位か6位が定位置だ。まずは選手の意識改革に乗り出したという。「新しい歴史をつくれ、と言い続けた」。ことし3月には関東に遠征。母校の東海大や明大、立大などと積極的に練習試合を組んだ。「準備運動だけでも伝統校は違う。肌で感じさせたかった」
 今春のリーグ戦では5位に終わったが、これまでにはなかったしぶとさがあった。指揮官は「意識付けはできたので、秋につながる」と手応えを口にする。
 周囲からは数年後には優勝との声が聞こえてくる。「夏にとことん鍛えて秋に狙う。何年後なんて言ったら、いま頑張っている学生に失礼」と強い口調で言い切った。

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2009年7月7日のニュース