貴景勝 朝乃山に示した現役大関の意地 復活期す元大関を圧倒!7度目カド番脱出前進3連勝

[ 2023年9月14日 04:30 ]

大相撲秋場所4日目 ( 2023年9月13日    東京・両国国技館 )

<大相撲秋場所4日目>はたき込みで朝乃山を破る貴景勝(左)(撮影・西海健太郎)
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 カド番大関の貴景勝が、元大関の朝乃山をはたき込みで下し3連勝とした。相手得意の左上手に一度も触れさせず、終始突き放しての完勝だった。新大関の豊昇龍は正代にすくい投げで敗れ3連敗、カド番大関の霧島は阿炎の引き落としに屈し2連敗。平幕の全勝対決は金峰山が御嶽海を押し出した。4連勝は金峰山に阿武咲、熱海富士の3人となった。

 番付を駆け上がってきた元大関を圧倒した。体ごとぶつけて押し込むことわずか2度。貴景勝の前進にすでにバランスを崩していた朝乃山が前へ落ち、3連勝を決めた。

 「別にない。集中していつも通りだった」。淡々と振り返った久々の対戦。朝乃山の大関時代には2戦2勝。21年春場所以来、2年半ぶりの取組でも一枚上手と印象づけた。

 先場所は両膝負傷による全休で、カド番は7度目。19年名古屋場所で陥落し秋場所で復帰してからは6度目となるが、4日目までの3勝は4度目で最高タイだ。この日の朝稽古では膝に治療器を当てるなどケアは欠かせないが、土俵ではテーピングやサポーターを一切つけず、体調の良さをうかがわせる。カド番脱出への道筋が見えたかもしれない。

 「白黒を勘定したらダメなこともある。初日の良かったところ、今日も悪かったところはある」。結果に一喜一憂しない心の操縦術が5度連続のカド番脱出を支えてきた。横綱の照ノ富士が休場し、3人に増えたとはいえ大関にのしかかる番付社会の重圧。「集中して力を出し切っていければ。それが責任につながっていく」と迷いはなかった。

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