男子バスケ・八村「代表で続けていきたい気持ちある」3戦全敗で敗退も、24年パリ五輪での雪辱へ意欲

[ 2021年8月2日 05:30 ]

東京五輪第10日 バスケット男子1次リーグC組   日本77ー97アルゼンチン ( 2021年8月1日    さいたまスーパーアリーナ )

第2Q、ダンクを決める八村(撮影・小海途 良幹)
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 1次リーグC組で世界ランク42位の日本は、同4位で19年W杯準優勝のアルゼンチンに77―97で敗れ、準々決勝進出を逃した。八村塁(23=ウィザーズ)、渡辺雄太(26=ラプターズ)と2人のNBAプレーヤーを擁した“日本版ドリームチーム”は、45年ぶりの五輪を3戦全敗で終えた。

 八村は両膝に手をついて、夢の終わりを告げるブザーを聞いた。アルゼンチン戦のプレータイムは39分11秒。日本のエースとして、ほぼフル出場の奮闘だったが、勝利には届かなかった。「前半は食らい付いていけたけど、後半は僕たちのディフェンスが甘くなって負けた」。NBAナゲッツの司令塔・カンパソらを擁する世界4位・アルゼンチンの壁は高かった。

 序盤からタイトなディフェンスに苦戦。第1クオーター(Q)は無得点に終わり、初得点をダンクで決めたのは第2Qの6分36秒だった。最終第4Qには3点シュートを決めるなど意地を見せたが、NBAウィザーズに加入後の代表戦では自己ワーストでチーム3位タイの13得点。「僕にボールを持たせないようにしてきたし、持っていても2、3人で(ディフェンスに)来た」と振り返った。

 日本にとって45年ぶりの五輪は3戦全敗に終わった。八村が出場した19年W杯も全敗だったが、悔しさの中に確かな手応えも残る。「結果は出ていないけど、食らい付いていけている。W杯に比べたら、成長している」とし、「経験を積んでいけば、どんどん強くなれる」と前を向いた。

 富山・奥田中で競技を始めた時から目指してきた夢舞台。開会式で旗手の大役を担い、他競技の選手とも交流するなど新鮮な非日常を過ごした。「凄く特別な大会。観客はいなかったけど、誇りに思うし、うれしかった。最後まで諦めないで3試合やった」。下は向かず、胸を張った。

 主戦場は世界最高峰のNBAだが、日の丸への思いはこれからも変わらない。「代表で続けていきたい気持ちもあるので」。3年後、パリ五輪で躍動する日本の中心には、さらに進化した八村がいる。

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