09年以来Vへ勇太が来た!!ギャラリーの歓声力に変えて64マーク 14位からごぼう抜きで首位浮上

[ 2021年7月4日 05:30 ]

男子ゴルフツアー 日本プロ選手権第3日 ( 2021年7月3日    栃木県 日光CC=7236ヤード、パー71 )

17番、ティーショットを放つ池田(撮影・西尾 大助)
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 14位から出た池田勇太(35=フリー)が7バーディー、ボギーなしの64をマークし通算12アンダーで単独首位に立った。7位で出て66で回った稲森佑貴(26=国際スポーツ振興協会)が11アンダーで1打差の2位につけた。3位スタートの石川遼(29=CASIO)は74と崩れて4アンダーの27位に後退した。

 湧き上がる歓声をエネルギーに変えて池田がバーディーを量産した。昨年大会はコロナ禍で中止となり、2年ぶりの開催。今年のツアーも5月までは無観客開催が続いただけに「ギャラリーがいる中でゴルフをしないと池田勇太は出ない」。3957人の観客が詰め掛けた第3日、メジャー3勝の実力者が単独首位に立った。

 2番で3メートルにつけて初バーディーを奪うと、アイアンで築いた好機を次々とものにした。17番では残り105ヤードから54度のウエッジでピンそばへ。7つ目のバーディーを奪った。
 「気持ちよかった。ショットは初日から良い。ここのグリーンは癖があるけど、初日から沈められない数を減らしている」と満足そうにうなずいた。

 日光CCには忘れられない思い出がある。03年日本オープンに初出場した。初日は飯合肇、小田孔明と同組で、強心臓の池田も1番のティーショットはさすがに緊張した。それでも最終的には19位に入りローアマを獲得した。「プロの大会できちんと成績を出したのは初めてだった。池田勇太のスタート地点。必ずここで優勝したい」

 今年5月、選手会の主催大会「プレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品」を初開催にこぎ着けた。大会実行委員長を務めた池田は準備に奔走した。「終わったら腑(ふ)抜けになった」と笑うが、6月の中断期間に「スイッチが入った」。12位だった前週のダンロップ・スリクソン福島オープンで復調の手応えを感じていた。

 09年以来2度目の日本プロ制覇まで残り18ホール。「自分のゴルフ、明日の調子、コンディションを見極めて一ホール一ホールどうクリアするか。自分なりにコントロールできればおのずといい成績に結びつく」と自信をみせた。

 ≪遼ミスミス…74≫石川は74と崩れた。18番でティーショットを右の林に打ち込んでボギーを叩くなど、ショットが右に曲がるミスが続いた。「ショットが悪かったので、苦しいラウンドだった」と吐き出した。首位とは8打差がついた。最終日に向けて「明日いいものを得られるように」と切り替えた。

 ≪稲森1差手応え≫稲森が正確なショットを武器にスコアを伸ばした。17番では残り100ヤードから50度のウエッジでピン側につけてバーディー。最近はショットに違和感を覚えていたが、開幕前日の練習でアドレスの入り方を変えたら感覚が良くなった。日本オープンで2勝しており、難しいコースは得意。「林間コースでタフなセッティングは好き。“日本”のつく大会は勝ちたい」。メジャー3勝目を目指し1打差を追う。

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2021年7月4日のニュース