【玉ノ井親方 視点】遠藤 相手の取り口よく研究

[ 2021年5月19日 05:30 ]

大相撲夏場所10日目 ( 2021年5月18日    両国国技館 )

琴ノ若(右)を攻め押し出しで破る遠藤(撮影・久冨木 修)
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 遠藤は意外性と勝負強さを兼ね備えた力士だ。この日は琴ノ若に反撃する隙を与えず一気に押し切り、照ノ富士との2差を守った。

 もともと相撲巧者だが、相手の取り口もよく研究している。今場所の琴ノ若は引く相撲が多い。そこをしっかり頭に入れて、立ち合いから突き放していった。突き返してくる相手の腕を下からあてがうようにして、力を出させなかった。

 本来は左四つが自分の形だが、突き放しても取れる。体も柔らかく、対戦相手にすればつかみどころのないタイプだろう。最近はケガが多く上位で安定しなかった。先場所も左ふくらはぎの肉離れで途中休場しているが、ここまでの相撲を見る限り状態は良さそうだ。今場所は当たる可能性が低いかもしれないが、照ノ富士との対戦を見てみたいところだ。 (元大関・栃東)

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2021年5月19日のニュース