初Vのキーワードは「泥臭く」 高ラグ決勝に向け、京都成章「ジャイアン」本橋はフォア・ザ・チーム強調

[ 2021年1月9日 05:30 ]

4戦連続のトライを決めている京都成章の本橋(右)
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 第100回全国高校ラグビー大会決勝が、9日(午後2時5分キックオフ)に大阪府東大阪市の花園ラグビー場で行われる。初優勝を狙う京都成章(京都)の本橋拓馬(3年)は、連覇がかかる桐蔭学園(神奈川)の主力、青木恵斗(3年)とのロック対決に意欲。「ジャイアン」の異名を持つ規格外の男が「泥臭いプレーでも何でもやる」とフォア・ザ・チームを誓った。

 両チームのロックが目立つのは、身長だけではない。トライ数が光る。京都成章の本橋は4つ。FWに限れば3位で、4試合連続トライ中だ。一方の桐蔭学園・青木はFWトップの6つ。京都成章からすれば、トライゲッターに好きにさせないことが大事になる。
 
 「体がすごくて、FWだけど柔らかくて、僕とは違ったタイプ。オフロードパスもつなぐし、走れて、僕とは真逆の印象がある」
 
 1メートル93、113キロのパワフルアタッカー・本橋は、ライバルに最大限のリスペクトをした。連覇を狙う相手FWは体が強く、1メートル87、110キロの青木は、つわものぞろいの中でも際立つ存在だ。テクニックもある。本橋は誓う。
 
 「僕ができることは、体を張ること。チームが勝つためなら、泥臭いプレーでも何でもやろうと思っている」
 
 湯浅泰正監督(56)に対しても意見を言うことから「ジャイアン」のニックネームを授かった強気な男は、そのイメージとは真逆のプレーを、決勝で発揮する決意だ。
 
 5日の準決勝で東福岡に3点差で競り勝った翌6日、メンバーはトランプなどのレクリエーションで、心身ともにリフレッシュした。この日は、奈良市内で約1時間半の調整。指揮官は「相手はFWもバックスもバランスが取れてレベルが高い。苦しい時間が増えるかもしれないが、我慢してほしい」。86年の創部以来磨き続けてきたしつこいディフェンス「ピラニア・タックル」を鍵に挙げた。
 
 過去の対戦は17年大会準々決勝だけで、14―36で敗れた。チームが初めて迎える決勝戦で、同じ結果にはさせない。

 ○…トライ王争いも注目だ。準決勝でハットトリックを決めた桐蔭学園のFB矢崎由と、京都成章のフィニッシャーWTB中川が7で並ぶ。京都成章は倉田も5つ奪い、バックスの力を象徴している。チャンスメークの役割が多いFWで、桐蔭学園のロック青木が首位と1差の6トライを叩き出しているのは驚異的。京都成章のロック本橋の4つも、FWに限れば3位の好スコアだ。
 

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