渋野 快進撃に海外メディア命名“スマイルシンデレラ”

[ 2019年8月4日 05:30 ]

米女子ゴルフツアー AIG全英女子オープン第2日 ( 2019年8月2日    ミルトンキーンズ ウォバーンGC=6756ヤード、パー72 )

全英女子オープン第2日 終始笑顔でラウンドする渋野(撮影・沢田 明徳)
Photo By スポニチ

 第2ラウンドで1打差2位から出た海外初挑戦の渋野日向子(20=RSK山陽放送)が4バーディー、1ボギーの69で回り、通算9アンダーで2位の好位置をキープした。首位のアシュリー・ブハイ(30=南アフリカ)とは3打差。77年の樋口久子以来、42年ぶりの日本人メジャー制覇への期待が膨らむ。70で回ったアマチュアの安田祐香(大手前大1年)は通算1アンダーの36位で2週連続のメジャー決勝ラウンドに進出。畑岡奈紗(20=森ビル)は2日間とも76と振るわず、通算8オーバーの124位で予選落ちを喫した。

 最終的には2位になったものの、ホールアウト時は単独首位だった。20歳はつぶやいた。「本当にビックリですよね。みんなビックリですよね。本人もビックリですから」。初日に続いてリーダーボードの上位をキープ。渋野の言葉の通り、世界を驚かせる2日間になった。

 スタート前から「攻める」と決めていた。1番でピンを狙った第2打がグリーンをオーバーもパーセーブ。この時「今日は大丈夫」と感じた。2、3番で連続バーディー。6番から10ホール連続でパーが続くもどかしい展開も、16番パー4で第2打を1メートルに寄せてバーディーを奪い、この時点で単独首位に立った。

 日本では黄金世代の注目株として人気急上昇中だが、海外では全くの無名。いきなり上位争いを続けるニューフェースに、ホールアウト後には海外メディアからの取材が殺到した。メッセージを求められ「とってもハッピー、ベリーハッピー!」。この一言で笑いを誘うと、笑顔がトレードマークの渋野に海外女性リポーターの一人から「あなたはいつも笑っているように見えるわ。スマイルシンデレラね!」と命名された。

 昨年7月にプロテストに合格したばかりの20歳。本格参戦1年目の今季は、国内メジャーで初勝利するなど2勝を挙げ、全英切符を手にして英国に乗り込んだ。国内ツアーの選手から呼ばれるニックネームは“しぶこ”だが、まさに“スマイルシンデレラ”。「メジャータイトル?想像もできないです。でも、日本ではできない経験。しっかり楽しみたい」と声を弾ませた。

 ≪日本人メジャーVなら77年樋口以来≫女子の海外メジャーを日本人選手が制したのは77年全米女子プロ選手権の樋口久子だけ。岡本綾子は87年全米女子オープンで3人によるプレーオフに進出したが、惜しくも2位。全米女子プロ選手権では2度(89、91年)の2位がある。昨年の全米女子プロ選手権では、畑岡奈紗が首位から9打差で出た最終日に64をマーク。3人によるプレーオフに進出したが、1ホール目に脱落してメジャー制覇を逃した。

続きを表示

この記事のフォト

2019年8月4日のニュース