渋野 単独首位浮上、樋口以来42年ぶり日本勢メジャー制覇へ「攻めていきたい」

[ 2019年8月4日 05:30 ]

米女子ゴルフツアー AIG全英女子オープン第3日 ( 2019年8月3日    ミルトンキーンズ ウォバーンGC=6756ヤード、パー72 )

全英女子オープン第3日 11番、ティーショットを放つ渋野(撮影・沢田 明徳)
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 海外メジャー最終戦のAIG全英女子オープン第3ラウンドが行われ、2位から出た渋野日向子(20=RSK山陽放送)が7バーディー、2ボギーの67で回り単独首位に立った。2位のアシュリー・ブハイ(南アフリカ)とは2打差。昨年7月にプロテストに合格したばかりで、海外初挑戦の“スマイルシンデレラ”が日本人史上2人目のメジャー制覇に王手をかけた。

 前半は1オーバーの37とスコアを落とし、一時は首位と6打差の6位に後退した。9番では3パットのボギーをたたき「3パットでボギーを打つのが一番嫌いなボギーなので、ブチッときて。クソヤローって(笑い)」。それでも、10番パー4で2打目をピン右3メートルに寄せてバーディーを奪い気持ちを立て直した。12、14番と伸ばして16番でブハイがボギーとし、首位に並ぶ。17番パー3で奥4メートルのチャンスを沈めて単独首位に立つと、18番パー4も「最終ホールもバーディーは狙っていった」と残り161ヤードの第2打を1メートルにつけてバーディーフィニッシュを決めた。ホールアウト直後には「今日が日曜日であれって思ったけど、日曜日じゃなかった!」と周囲の笑いを誘った。

 17番から18番に向かう途中では、観戦に来ていた7歳の男の子から話しかけられた。「男の子が“グローブプリーズ”って言うから、あげました」。なんと試合の途中にも関わらず、使っていた手袋にサインをしてプレゼント。さらに、一緒に写真にも収まる渋野の姿が英国のギャラリーの心をわしづかみにした。「他の国から来たよく分からない人が最終組で回っていて“グローブちょうだい”って言われたらあげますよ。だって、うれしかったもん」。20歳はメジャーの最終組という大舞台でも、いつもと変わらず自然体だ。

 全英女子オープン制覇となれば、77年全米女子プロを制した樋口久子以来42年ぶりの快挙となる。「明日も緊張すると思いますけど、最後まで攻めて頑張れば優勝できるかも知れないので。でも、欲張らず。攻めるのに欲張らずはおかしいですけど(笑い)でも、しっかり攻めていきたいと思います」と力を込めた。

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