暁斗 白馬W杯で平昌前哨戦、ライバルのシュミット緊急参戦へ

[ 2018年1月31日 05:30 ]

W杯遠征帰国後の会見で笑顔を見せる渡部暁
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 ノルディックスキー複合で平昌五輪代表の渡部暁斗(29=北野建設)が30日、W杯で遠征していた欧州から羽田着の航空機で帰国した。オーストリア・ゼーフェルトで28日まで行われた個人戦に3連勝し、W杯個人総合ランキングで首位に浮上。悲願の五輪金メダルと初のW杯個人総合王者の“2冠”へ向け、地元・白馬で開催される五輪前最後のW杯(2月3、4日)に緊急参戦する同ランク2位のヤン・シュミット(ノルウェー)を迎え撃ち、本番前の前哨戦を制する。

 W杯で自己最多タイのシーズン4勝。本番前に残すは白馬大会の2連戦のみ。充実した表情で帰国した渡部暁は「金メダルへの距離は確実に近い。4勝して、勝ってもおかしくない状況で平昌に臨める」と五輪では日本勢初となる個人金メダルへ向け、自信を口にした。

 今季はW杯個人総合王者と平昌五輪の金メダルの2つのタイトル獲得を目標に掲げる。前回の14年ソチ五輪では、W杯での優勝がないまま本番を迎えたが、今回はオーストリアで行われた3連戦「トリプル」で3連勝。個人総合ランキングの首位に与えられるイエロービブを約2カ月ぶりに奪還した。

 総合王者を目指す上での最大のライバルは、40ポイント差で2位のシュミットだ。W杯は1度の優勝につき100ポイントが加算される。渡部暁にランキング首位を明け渡したシュミットは、急きょ、白馬大会にエントリーした。2人によるし烈なポイント争いが予想されるが、渡部はライバルの参戦について「逆にやる気になった。簡単には勝てなくなった。いいレースをして2勝できれば」と受けて立つ。地元で15季ぶりに開催されるW杯で成長ぶりを披露する構えだ。

 白馬大会で連勝すれば、“キング・オブ・スキー”荻原健司の日本人最多年間勝利数「6」に並ぶ。渡部暁は「2位は見飽きている。悔しい思いもたくさんした。他の人も金メダルを期待していると思うので達成したい」。本番前の前哨戦を制し、勢いそのままに4度目の大舞台に乗り込む。

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