3位の白井 内村V10祝福も宣戦布告「僕たちの世代で止めたい」

[ 2017年4月10日 05:30 ]

体操全日本個人総合選手権最終日 ( 2017年4月9日    東京体育館 )

床でシライ3を決める白井健三
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 競技を終えると王者から予想外の一言が待っていた。「どうせなら健三に勝ってほしかったな」。白井は「航平さんは航平さんが勝ったことに不満だったみたい」と思わぬリアクションを苦笑いで振り返った。

 96年生まれの“シライ世代”4人とベテラン2人で構成された第1班は、さながら世代闘争の様相だった。内村の願いをかなえることはできなかったが、この日の演技は近い将来の可能性を示すものだった。最初は得意の床運動で15・600点と圧倒的なスコアでトップ。跳馬では「伸身ユルチェンコ3回半ひねり」を自重して3回ひねりにとどめ、6種目全てで大きなミスなくまとめた。最後の鉄棒を残し、谷川航(順大)と並んで首位タイ。そこまでは追い詰めることができた。

 「今までは床と跳馬が得意で、個人総合もできる選手。今回は床と跳馬で個人総合を組み立てている選手になれた」。内村とは0・250点差の3位。1・600点差の2位だった昨年から大きく差を縮め、オールラウンダーとしての成長を実感できた大会となった。「勝つにはまだ早いけど焦らせることはできた。足元に少し手をかけたかな」。表彰式では「V10なんてもうすぐ干支(えと)が1周しますね」と祝福したが、もちろんそれをやすやす許すつもりはない。黄金世代の旗手として「その前に僕たちの世代で止めたい」と改めて宣戦布告した。

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2017年4月10日のニュース