阿部一二三&詩 兄妹Vだ!今夏世界選手権代表入りへ闘志

[ 2017年4月1日 05:30 ]

柔道の全日本選抜体重別選手権の前日会見に出席し、力こぶしで記念撮影に応じる(左から)羽賀龍之介、ベイカー茉秋、阿部一二三、阿部詩、近藤亜美、新井千鶴
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 柔道の全日本選抜体重別選手権は、1日に福岡国際センターで開幕する。31日には福岡市内で前日会見が行われ、兄妹優勝を狙う男子66キロ級の阿部一二三(19=日体大)と女子52キロ級の詩(うた、16=兵庫・夙川学院高)がそろって出席した。大会は今夏の世界選手権(ブダペスト)代表選考会を兼ねており、まずは一二三が先陣を切って勢いを付ける。なお、「有効」の廃止など国際柔道連盟が今年から導入した新ルールが国内主要大会で初適用される。

 今は東京で暮らす兄と地元の兵庫に残る妹。再会にも「久しぶりだね」程度の素っ気ない会話しかなかったというが、妹を思う兄の気持ちは本物だ。2人そろって出席した会見で、初出場の詩へのアドバイスを求められた一二三は「僕が初めて出た時(15年)は力を出し切れずに負けた(3位)。高校生らしく楽しんだら、おのずと結果はついてくると思う」。2月のグランプリ・デュッセルドルフ大会をワールドツアー史上最年少で制しながら、挑戦者を自認する妹も「期待に応えられるように頑張りたい」と応じた。

 第1シードの一二三は今大会で優勝を逃しても世界選手権代表に選ばれる可能性がある一方、詩は第2シードの位置づけ。女子日本代表の増地克之監督は「角田(了徳寺学園職)が一歩リードしている。それを覆す戦いを見せてほしい」と注文を付ける。昨年の講道館杯、グランドスラム東京での直接対決で角田に敗れた詩は「リベンジしたい」と逆転代表に静かな闘志を燃やした。

 2人は07年に男女大会統合後、初の兄妹Vで世界の舞台へとつなげる。

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2017年4月1日のニュース