羽生 逆転Vへ修正!“鬼門”連続ジャンプ2本とも成功

[ 2017年4月1日 05:30 ]

フィギュアスケート世界選手権 ( 2017年3月31日    フィンランド・ヘルシンキ )

入念に動きを確認する羽生結弦
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 男子ショートプログラム(SP)で5位と出遅れた羽生結弦(22=ANA)は、1日のフリーで逆転優勝を狙う。首位のハビエル・フェルナンデス(25=スペイン)に10・66点の大差をつけられた五輪王者は、31日の公式練習では課題のジャンプを丁寧に確認し、巻き返しに備えた。SP2位の宇野昌磨(19=中京大)も初のタイトル獲得へ向けて調整した。

 まさかのSP5位から一夜明けた羽生は、さっそくジャンプの立て直しに取り組んだ。課題となっているのは4回転サルコー―3回転トーループの連続ジャンプ。前日のSPでも失敗するなど、今季SPとフリー合わせて11回跳び、まだ2回しか成功していない。前日に「しっかり修正します」と話していたが、公式練習ではフリーの曲をかけた際にも確実に決めるなど2本跳んでいずれも成功させた。練習とはいえ、高い修正能力を示した。

 SPではジャンプでミスをしなかったフェルナンデス、宇野、チャン、金博洋が上位を占め、ミスをした羽生とチェンは5、6位に沈んだ。複数の4回転ジャンプを跳ぶ新時代では、1つのミスが順位に大きく響くことをあらためて示した。それはジャンプの数がSPの3つから8つに増えるフリーにおいては、さらに順位が大きく動きやすいことも意味する。フェルナンデスとは10点以上の差がついたが、羽生には逆転のチャンスも十分ある。

 「金メダルを獲りたい」と3年ぶりのタイトルを諦めていない。先行逃げ切り型の羽生がシニア転向後、主要大会で唯一逆転優勝しているのが14年のこの大会でもある。フリーでは4本の4回転ジャンプに挑む。今季はまだ4本全て成功はないが、2月の四大陸選手権では急きょ5本跳んで4本決めている。左足甲を痛めて約2カ月始動が遅れた今季は、元々シーズンラストの世界選手権に照準を合わせてきた。

 滑走順は最終組の1番手。今季初の完璧な演技ができれば、ライバルたちにプレッシャーもかけられる。ノーミスが勝負の鍵だ。

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2017年4月1日のニュース