岩田 ミケルソンと最終日ガチ決戦 米初Vへ2差2位

[ 2016年2月15日 05:30 ]

第3ラウンド、10番でバンカーショットを放つ岩田寛。通算14アンダーで2位に後退

米男子ゴルフツアー AT&Tペブルビーチ・プロアマ第3日

(2月13日 米カリフォルニア州ペブルビーチ)
 首位から出た岩田寛(35=フリー)はスパイグラス・ヒルGCを6バーディー、3ボギーの69で回り通算14アンダーの201でトップと2打差の2位に踏みとどまった。66をマークしたフィル・ミケルソン(45=米国)が通算16アンダーで首位。前週のフェニックス・オープン優勝の松山英樹(23=LEXUS)に続き、史上初の日本人による米ツアー2週連続優勝を懸け、最終日に臨むことになった。

 めまぐるしく変わる天候とは対照的にグリーン上の岩田が乱れることはなかった。霧のためスタートが30分遅れ、その後も晴れたり霧が深まったりの難コンディション。ショットも「朝からあまり良い感じじゃなかった。悪い癖が出てきたというか…」と本調子ではない。それでも、岩田のパットはこの日もさえ渡った。69とスコアを伸ばし、首位ミケルソンとは2打差。米ツアー初優勝を十分、狙える位置につけた。

 出だしの10番でボギーが先行も、11番パー5はピンまで42ヤードのアプローチを50センチに寄せて取り戻した。14番で右から1・8メートルを沈めると、圧巻は15番。8メートルをねじ込んで連続バーディーを奪ってみせた。後半の8番でもグリーン奥から5メートルのスライスラインを読み切るなど、長いパットが次々にカップの底を叩いた。「前日よりタッチが合わなかった」とこぼしたが、それでも要したパット数はわずか24。予選3日間のパーオンに成功したホールの平均パット数1・500は全体1位をマークした。

 最終日は歴代9位の米ツアー通算42勝を誇るミケルソンと同組で回る。ミケルソンはこの大会が得意で4度も制しているだけに強敵だ。昨年の全米プロ選手権最終日でも一緒に回っているが、優勝争いとは関係ない位置で「全米プロの時はやる気がないように見えた」。だが、今回は「気合の入ったミケルソンを見られるかなと思う」と直接対決を楽しみにしている。

 最終日は第2ラウンドで66の好スコアをマークしたペブルビーチ・リンクスが会場。「今のところまだプレッシャーは感じていないが、良い緊張感にしたい」と言葉に力が入る。野球やスケートボードに熱中した中学時代から米国に憧れを抱いていた。それから約20年。35歳になった岩田がゴルフで頂点に立つチャンスが来た。

続きを表示

2016年2月15日のニュース