力士会が巡業改善の提案書提出 協会に異例の要望6項目

[ 2015年12月24日 18:59 ]

 大相撲の十両以上で構成する力士会が24日、巡業の改善を求める提案書を日本相撲協会に提出した。過密日程などで低調になりがちな稽古の向上が主な目的。力士側から協会へ改善を申し出るのは極めて異例で、会長の横綱白鵬が尾車巡業部長(元大関琴風)に6項目の要望を文書で渡した。

 提案には移動時間の短縮につながる日程調整や、稽古を番付の東西交代制にして休養を取りやすくし、それに伴い慰問活動を充実させること、巡業手当の増額や稽古を怠った者への手当減額が記されている。現在1人しか同行しない専属トレーナーの増員も希望した。

 白鵬は「力士は体が資本。手当が上がれば意識も変わる。頑張った人がもっとたたえられるべきだ」と訴えた。尾車部長は「すごく前向きな提言だ。一緒に知恵を出し合い、お互いに納得していけばいい」と受け止め、力士会と意見交換したり理事会で協議したりする意向を示した。

 大相撲人気回復により、ことしの巡業日数が昨年の37日間から64日間と飛躍的に増え、14年ぶりに年間60日以上を記録。来年はさらなる増加が確実となっている。

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2015年12月24日のニュース