史上最悪…日本男子 五輪枠獲得0!昨年銀の高谷も2回戦負け

[ 2015年9月14日 08:35 ]

男子フリー74キロ級2回戦 ロシア選手(下)に敗れた高谷惣亮

レスリング世界選手権最終日

(9月12日 米ラスベガス)
 日本男子が史上初の失態だ。フリースタイル74キロ級で昨年銀メダルの高谷惣亮(26=ALSOK)が2回戦で敗退するなど、グレコローマンに続いてフリーもメダルなし。5位までに与えられるリオデジャネイロ五輪の出場枠を1つも確保できなかった。五輪予選を兼ねるようになった91年以降の世界選手権で、男子が1つも枠を獲れなかったのは初めてのこと。来年3月以降に行われるアジア予選と2度の世界予選で出場枠獲得を目指すことになる。

 世界の壁はかくも高く、強かった。グレコのみならず日本が伝統的に力を入れてきたフリーも惨敗。誰よりも大きな期待を背負っていた高谷は「深刻なことですね。自分としてはここまで懸けてきた思いがあったので…」と悔し涙を流した。

 五輪出場枠の懸かる今年の大会は各国の目の色が違った。昨年2位の高谷もあっさりとその勢いにのみ込まれた。2回戦の欧州王者ゲデュエフ(ロシア)との試合では、相手の圧力で得意のタックルに入れずに先に失点した。逆転のために強引にタックルに出たところを投げられるなど、0―11のテクニカルフォール負け。「頑張ってきたのにあそこまで差があったとは」とぼうぜん自失だった。

 不参加の80年モスクワ大会を除き、52年ヘルシンキ大会から連続で五輪メダルを獲得してきた男子レスリング。しかし、メダルの前に出場枠の心配をするべき状況だ。来年の五輪予選に向けた立て直しは急務。高谷も完敗ショックの中で「差は埋められる。埋めるつもり。絶対に五輪の金メダルを狙っていく」と必死に自分を奮い立たせた。

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2015年9月14日のニュース