山田 上田さんに全力誓う「今までで一番のパフォーマンスを」

[ 2015年7月25日 05:30 ]

米国戦を翌日に控え、最終調整する山田

ラグビー パシフィックネーションズ杯米国戦

(7月24日)
 天国の上田さん、見ていてください。ラグビー日本代表は23日(日本時間24日)、パシフィックネーションズ杯第2戦の米国戦を翌日に控え、試合会場で最終調整を行った。今大会初先発となる慶大出身のWTB山田章仁(29=パナソニック)は、23日に難病アミロイドーシスのため62歳で急逝した慶大の上田昭夫元監督に、ベストプレーを誓った。

 引き締まった表情は、決意の表れだった。晴天下で1時間の最終調整後、山田は意を決したように「大学に入るときに声を掛けてもらって、ずっと今まで気に掛けていただいた。凄くショックです。グラウンドで今までで一番のパフォーマンスを見せたい」と話した。

 山田が慶大に入学したのは04年4月。上田氏はすでに慶大総監督を退任していたが、福岡・小倉高時代には、入部勧誘の手紙をもらっていたという。当時から慶大進学を考えていたというが「慶応を強くしてほしい。一緒に慶応ラグビーをやろう」とつづられた熱い思いにほだされ、決意は固まった。大学卒業後も「もっとタックルをしろとか、しっかり走れとか、会うと必ず厳しい言葉をいただいた」という恩師。ジャパンのジャージーを着て活躍することが、故人の恩に報いることになると重々承知している。

 今季はスーパーラグビーに挑戦も、公式戦に出場できないまま帰国。それでもトップチームとの練習を重ね、接点の強さを磨いた。「攻撃でも守りでも(コーチ陣は)接点をしっかりやれという指示なので応えたい」。米国から、成長した姿を天国へ届ける。

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