錦織 全仏Vへ追い風ドロー、順当なら準々決勝でベルディハ戦

[ 2015年5月23日 05:30 ]

記者会見する錦織圭

 24日に開幕するテニスの4大大会、全仏オープンの組み合わせが22日に決まった。男子シングルスで世界ランキング5位の第5シード、錦織圭(25=日清食品)は24日の1回戦でポールアンリ・マチュー(33=フランス)と対戦する。全仏での第5シードは1968年のオープン化以降では日本勢最高。順当にいけば、準々決勝は上位4選手で唯一勝ち越しているトマーシュ・ベルディハ(29=チェコ)が相手で、4大大会初制覇への期待が膨らむドローとなった。

 ベルディハと約2時間の練習を行い、有力選手として臨んだ公式会見。錦織はドローに関して「組み合わせは見ない。次の相手だけ考える」と答えたのみだったが、「いい準備はできている。楽しみな部分もある」と落ち着いた表情で抱負を語った。

 この日の組み合わせ抽選では準々決勝で誰と対戦するかが注目点だった。68年のオープン化以降では全仏で日本勢最高の第5シード。第5シードは準々決勝で初めて上位の選手と当たることになるからだ。第1~4シードはジョコビッチ、フェデラー、A・マリー、ベルディハ。いずれ劣らぬ強豪ではあるが、ベルディハは4大大会優勝経験がなく“ビッグ4”に比べれば実績的に一段落ちる。錦織が唯一勝ち越している相性の良さ(3勝1敗)もある。

 大会9度目の優勝を狙うナダルも反対のブロックになった。調子を落としているとはいえ“クレー・キング”の存在感は誰にとっても脅威。ジョコビッチとナダルが準々決勝でつぶし合い、その勝者が今季クレーで無敗のA・マリーと激突する。錦織が3人と絡むとしても決勝のみで済む。いずれ強敵とぶつかるとはいえ、2週間で7試合を戦い抜く4大大会は消耗を避けることも重要。長いラリーが続いて肉体的に追い込まれるクレーの全仏ではなおさらだ。1回戦は08年に世界12位までランキングを上げた地元フランスのマチュー、その後はベルダスコ、ロペスといったスペインの難敵を叩いてその先へ。錦織の頂点への青写真がはっきりと見えてきた。

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