17歳宇野 自己ベストも“シニアの壁”5位「無力さあった」

[ 2015年2月15日 05:30 ]

5位に終わった宇野(AP)

フィギュアスケート 4大陸選手権第3日・男子フリー

(2月14日 韓国・ソウル)
 男子フリーで宇野昌磨(17=中京大中京高)は自己ベストの167・55点をマーク。合計も自己ベストの256・45点としたが、表彰台に届かない5位に終わった。ソチ五輪銅メダリストのデニス・テン(21=カザフスタン)が、今季世界最高&世界歴代3位の289・46点で圧勝。村上大介(24=陽進堂)が256・47点で4位、無良崇人(24=HIROTA)は235・75点で7位に終わった。

 初のシニア主要国際大会の壁は厚かった。ジュニアより30秒長い4分半のフリー。宇野は必死の形相で演技を締めくくると、両膝に手をついて顔をゆがめた。今季はジュニアグランプリ(GP)ファイナル初優勝、全日本選手権2位と躍進。今大会もSP2位と好発進したが、フリーは一転して乱れた。汗と涙が混ざり合った目元を、17歳の新鋭は何度も拭った。

 大会前は「全然緊張する要素はない」と大胆に発言していたものの、フリーは動きが硬かった。現地入り後、「自分でもよく分からないが、少しずつ調子が落ちた」と明かす。冒頭の4回転トーループでバランスを崩すと、演技後半に3回転フリップで転倒。「本番前から(日本で)練習してきたことができない無力さ、悲しさがあった」と話した。

 次戦は昨年5位に終わった世界ジュニア選手権(3月、エストニア)。「どんな状況でも、MAXの演技を出すというのが今後の課題。次はまともな演技ができるようにしたい」。シニアの舞台で得た経験を糧に、10年の羽生結弦(ANA)以来となる日本人チャンピオンを狙う。

 ≪8大会ぶりメダルなし≫日本男子は08年大会からの連続表彰台が途切れ、8大会ぶりにメダルなしとなった。99年に新設された大会で、日本はこれまで最多15個(金6、銀7、銅2)のメダルを獲得している。

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