錦織 4大大会制覇へ新グリップ!弱点サーブの球威改善へ

[ 2014年12月29日 05:30 ]

ジャガーに乗って到着した錦織圭

 男子テニスで世界ランキング5位の錦織圭(25=日清食品)が27日、練習拠点としている米フロリダ州のIMGアカデミーで練習を公開した。すでにマイケル・チャン・コーチの自宅があるカリフォルニア州での合宿を終え、サーブのグリップに改良を加えるなど4大大会初制覇に向けてさらなる進化を模索中。1月4日開幕のブリスベーン国際(オーストラリア)から始まる新シーズンに向けて、調整は順調に進んでいるようだ。

 フロリダの輝く陽光の下で、新シーズンへの準備は着々と進んでいた。漆黒のジャガーの新車に乗って登場した錦織は、室内で軽くウオーミングアップを済ませて屋外のコートへ移動。年明けにプロ転向する18歳の中川直樹らと約2時間、随所に切れのある動きとショットを披露した。

 アジア男子として初制覇が期待される来年の4大大会について「(全てで)ベスト4以上に入るのが目標」と意気込みを語った。そのためにチャン・コーチとの合宿で重点的に取り組んだのが第2サーブの強化だ。「サーブはこれから鍵になる。打球の角度を変えたり、スピードを出したり、少しずつ変化をつけている」

 非力で弱点とされていた錦織のサーブ。チャン・コーチの指導もあってすでにかなり改善されたが、まだ十分ではなかったようだ。手を加えたのはラケットの握り方。一般的にはグリップを薄くして(ラケットのフレームでくぎを打つように握る)サーブをすることで手首のスナップが利き、球威やスピン量を増すことができる。錦織は詳細まで明かさなかったが、「少し変えたところがあって、最初の数日間はぎごちなかったけど、もう3週目でいいサーブが入るようになってきた」と新グリップにも手応えをつかみつつある。

 最終戦の時に痛めていた右手首の不安もなくなった。カリフォルニア合宿中は痛みが残っていたが「最近よくなってきたので少し安心している」と表情は明るかった。短いオフシーズンについても「仕事が一段落したところで急に疲れが出てきたけど今は取れてきた。問題ない」とモチベーションは再び高まっている。さらなる飛躍が期待される2015年。錦織は心身ともに準備を整えている。

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