新国立競技場修正案 延べ床面積縮小、開閉式屋根は「必要」

[ 2013年11月26日 12:01 ]

 2020年東京五輪のメーンスタジアムとなる国立競技場を管理・運営する日本スポーツ振興センター(JSC)は26日、東京都内で有識者会議を開き、新競技場の延べ床面積を当初計画した29万平方メートルから約22万平方メートルに縮小することなどを盛り込んだ基本設計条件の修正案を提示した。

 コスト削減が狙いで、建物本体の構造をコンパクトにするほか、博物館、商業施設など付帯的な設備を縮小する。

 検討課題だった開閉式屋根は「(コンサートなど)文化事業でこの競技場を有効活用して収入を得るためには必要」(小倉純二日本サッカー協会名誉会長)などの意見が相次ぎ、必要との方針をまとめた。8万人の収容人数も維持する。

 現時点で建設費は本体工事に1413億円、周辺整備に372億円、現競技場の解体に67億円の計1852億円と見積もり、「可能な限り建設コストの縮減に努める」とした。今後は政府内で調整を進め、基本設計に移る予定。

 国際公募で選ばれた新競技場のデザインは、イラク出身の著名な女性建築家による流線形の外観が特徴だが、費用増大や景観破壊などで批判を受けていた。

 5万4千人収容の現競技場は老朽化が進み、大規模な国際大会を開く基準を満たしていないため、JSCは19年3月までに改築を目指している。

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2013年11月26日のニュース