谷原 3年ぶり美酒 家族愛のツアー通算10勝目、W杯に弾み

[ 2013年11月18日 05:30 ]

優勝した谷原は絢香夫人、悠人くんと笑顔でピースサイン

男子ゴルフツアー スポニチ後援三井住友VISA太平洋マスターズ最終日

(11月17日 静岡県御殿場市 太平洋クラブ御殿場コース=7246ヤード、パー72)
 谷原秀人(35=フリー)が1バーディー、2ボギーの73とスコアを落としながら通算13アンダーで前日からの首位を守って大会初優勝。10年VanaH杯KBCオーガスタ以来3年ぶりのツアー通算10勝目を飾った。4位から出た石川遼(22=CASIO)は5バーディー、2ボギーの69で回り、通算12アンダーで1打差の2位に入った。谷原と石川は21日からオーストラリア・メルボルンで開催される国別対抗戦W杯に日本代表として出場する。
【最終R成績】

 ほほ笑ましいセレモニーだ。表彰式が行われた18番グリーンを長男・悠人くん(2)が駆け回る。その光景を谷原は目尻を下げて見守った。愛息を抱き、絢香夫人(32)、優勝カップとともに写真に納まり「嫁から(優勝して息子と記念撮影を)やれやれと言われていた。それまでは頑張れと。まあ(息子は)覚えてないと思うけど」とパパの顔で笑った。

 風の対応に苦しみ「距離感がつかめなかった」。1つスコアを落として迎えた18番は第2打をグリーン左まで運びながらアプローチをミスしたが、平均パット数1・7342でランク1位を誇るパットでパーを拾い逃げ切った。昨年の石川に次ぐ73年ツアー施行後では31人目の10勝到達に「2桁はなかなかいない。到達できて良かった」と安ど感をにじませた。

 2年前に左肩を負傷。飛距離が落ち、グリーンを外すことが増え、ショートゲームでしのいだ。それがリカバリーのうまさにつながっている。一時は手術も考えたが「そういうことがあってパットで(ランク)1位も取れた」と今は思える。

 勝てない時期を支えたのが元アイドルグループ「ココナッツ娘。」メンバーの絢香夫人。楽天・田中将大投手の夫人のタレント里田まいも持っているアスリートフードマイスターの資格を3年前に取得。1食で7種類の食材が取れるようなバランスの良い料理を作った。絢香夫人は「食費は削るなと言われてきた。子供が生まれて初めての優勝でうれしい」と笑顔を見せた。

 35歳の誕生日だった前日は東北福祉大の後輩・藤本佳則とケーキを食べて祝った。「ダブルで来たね。これ以上はない」と話したが、今週も大仕事が待つ。W杯に向け「遼も良い感じだし、丸山さん、伊澤さん以来の優勝カップを持って帰ってきたい」。日本を02年以来の世界一に導くことを誓った。

 【勝者のクラブ】▼1W=プロギア・iDナブラX(ロフト角9度、シャフトの硬さX、長さ46インチ)▼3W=本間ゴルフ・TW717(15度)▼UT=同・TW717(17・5度)、プロギア・ズーム220i(22度)▼4~9I、PW=同・iDナブラブラック▼ウエッジ=同・iDナブラツアーウエッジ(52、58度)▼パター=タイトリスト・スコッティキャメロン GoLo Sプロトタイプ▼ボール=ダンロップスポーツ・スリクソンZ―STAR XV

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