松山商―三沢、金メダルポイント 元NHKアナ鈴木文弥さん死去

[ 2013年1月23日 06:00 ]

名実況で知られた元NHKアナの鈴木文弥さん

 五輪やプロ野球などスポーツ中継で活躍した元NHKアナウンサーの鈴木文弥(すずき・ぶんや)さんが20日午後6時13分、急性肺炎のため神奈川県内の病院で死去した。88歳。東京都出身。葬儀・告別式は25日に親族のみで行い、後日しのぶ会を開く予定。喪主は置かない。

 1948年入局。名アナウンサーとして知られた志村正順さんの薫陶を受け、スポーツ中継で活躍。スピード感あふれるしゃべりと豊富な語彙(ごい)で人気を集め、体操の難易度を示す「ウルトラC」を定着させたことで知られる。64年の東京五輪では女子バレーボールでソ連を破り、金メダルを獲得した日本代表“東洋の魔女”の最終戦のテレビ実況を担当し、マッチポイントを「いよいよ金メダルポイントであります」と形容、流行語になった。

 69年の夏の甲子園決勝戦では松山商―三沢高のラジオ放送を担当し、18回引き分け再試合となった名勝負の実況も担当。同局関係者は「新しい表現に挑戦した伝説のスポーツアナ。多くのアナウンサーの良き目標になっていた」としのんでいる。退職後は民放のキャスターを務めたほか、スポーツ評論や講演活動を行っていた。

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2013年1月23日のニュース