遼 ウッズの庭で、ウッズの前で、ウッズに恩返しを!

[ 2013年1月23日 06:00 ]

ラホヤの街を背に、北コース7番で第1打を放つ石川遼

24日開幕 米男子ゴルフ ファーマーズ・インシュランスOP

 米男子ゴルフのファーマーズ・インシュランス・オープン(24日開幕、米カリフォルニア州、トーリーパインズGC)に出場する石川遼(21=パナソニック)は21日、北コースのアウトを練習ラウンドした。この大会で6勝のタイガー・ウッズ(37=米国)は今週が今季の米ツアー初戦。石川は米ツアーメンバーになって初めて同じ舞台に立つ。これまで気にかけてくれた偉大なプレーヤーに恩返しの意味も込め“ウッズの庭”での大暴れを誓った。

 石川にとって、サンディエゴは印象深い土地だ。昨年は13位に入って今季のシード権獲得に大きく前進した。ことしは、昨年いなかったウッズが出場。米ツアーメンバーになって初めて同じ土俵で勝負する。「タイガーもかつてそうだったように、米国では若い選手が活躍するという土俵がある。僕も“ことし”っていう気持ちはあります。とにかく、プレーで見せたいと思います」と活躍して“恩返し”する決意を示した。

 石川にとってウッズは大きな存在だ。スイングの手本にしてきただけでなく、過去の交流が励みや自信となり、今がある。今週、コースで対面する可能性があるが、石川は言葉で何かを伝えるつもりはない。「また来年、こういう舞台に立っていることが大きな目標。1年より2年連続でシードを取ることの方が難しいから」。今週結果を出すだけでなく、年間を通じて成績を出しシードを維持することで、成長しているところを見せたいと思っている。

 前週は予選落ちし、20日のうちに現地入りした。南北の2コースで予選が行われる今大会。この日は北コースのアウトを回った。先週と変わってグリーンは重め。ロングパットに時間を割いた。北コースはスコアが出やすいが、昨年は伸び悩んだ。「難易度はだいぶ違う。易しい方で伸ばせば順位は上がる」と北コースでのバーディーラッシュを誓った。

 トーリーパインズGCは、今季からクラブ契約するキャロウェイ本社(カリフォルニア州カールスバッド)からも約30キロと近く、ウッズが6度の大会制覇をしている場所でもある。巡り合わせを感じる土地で、ことしも未来を切り開く。

 【石川とウッズの交流】

 ☆初の同組(09年全英オープン)予選でウッズと同組。初日は68で回り、71のウッズを上回り「全てが夢のよう」。予選落ちも、大きな収穫を得た。

 ☆僕の18歳より上(09年プレジデンツカップ)ウッズの組とダブルスで2度対戦したが連敗。3日目終了後、ウッズから「あんな18歳は見たことがない。僕の18歳の時よりも完成されている」と称賛された。

 ☆いじられた!?(11年3月キャデラック選手権)開幕前の練習場で足元にボールが転がってきた。隣にいたウッズにちょっかいをかけられたもので「うれしかった。感動ですね」。

 ☆パットを絶賛(11年3月アーノルド・パーマー招待)開幕前の会見で「自分がギャラリーだったら誰を見たい?」と質問されたウッズは「リョウを見たい。特にパットは凄くピュアなストロークをしている」と褒めちぎった。

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