遼 最長“モンスター”16H攻略へ「3打目が勝負」

[ 2012年6月14日 06:00 ]

全米オープン史上最長のパー5、16番で第1打を放つ石川遼

 今季メジャー第2戦・全米オープンは14日(日本時間同日深夜)、米カリフォルニア州オリンピッククラブ(7170ヤード、パー70)で開幕する。石川遼(20=パナソニック)は12日、大会コースを初めてラウンド。18ホールを回った。難コースに対して「楽しみ」と自信を示しながらも、全米オープン史上最も長いパー5となる670ヤードの16番には警戒を強めた。 

 飛ばしても、飛ばしても、グリーンはまだ先。全米オープン史上最も長いパー5の16番に、石川が警戒感を募らせた。表示距離が670ヤードもある上に、左ドッグレッグでマネジメント力も問われる。単に長いだけではない難しさが、このモンスターホールにはある。

 「いつもパー5は“4”という数字を取りに行くけどあそこは“5”という数字と戦うホール。難しいと思いました」。この日は1Wを右に曲げた。アイアンを持った第2打は長いラフに負けて飛ばず、第3打は250ヤードも残った。一緒にラウンドした谷口は「ラフに入ったらパー6や」と表現したが、決して大げさではない。

 仮に第1打、第2打がうまくいったとしても石川の飛距離では第3打は150~160ヤード残る。バーディーチャンスに付けるのは難しい。ただ「3打目が勝負になる」と語るように、ここでバーディーを取ればアドバンテージが得られる。続く17番もパー5。アウトにパー5がなく、インの終盤に集中する変則的な並びを、いかに攻略するかがカギとなりそうだ。

 この日はハウスキャディーと相談しながら回った。予想よりも対応でき「状態は凄くいいので楽しみ。全ホールにわながあるけど、やっていて楽しい」と、頼もしい言葉も出た。前週のキャディーは弁護士兼業だったが、今週コンビを組むスティーブ・モリナリさん(46)は歯科医。同じコースで行われた07年全米アマでコルト・ノストのバッグを担いで優勝に導いている。名指南役を従え、難コースに立ち向かう。

 ▽オリンピッククラブ 1927年開場。全米オープン開催は5度目。過去の優勝者は55年ジャック・フレック、66年ビリー・キャスパー、87年スコット・シンプソン、98年リー・ジャンセン。日本勢は87年に中嶋常幸が9位、青木功が14位、尾崎将司が17位と健闘。98年は尾崎将司が予選落ち。670ヤードの16番は全米オープン史上最も長いパー5。520ヤードの1番は全米オープン史上3番目に長いパー4。

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