遼 マスターズ切符獲得へ米遠征に新ウエッジ準備

[ 2012年2月2日 06:00 ]

帰国後の会見で険しい表情を見せる石川遼

 米ツアーのファーマーズ・インシュランス・オープンで13位と健闘した石川遼(20=パナソニック)が1日、帰国した。今後は国内でのスキー合宿を経て、16日開幕のノーザントラスト・オープン(カリフォルニア州)から再び米ツアーに参戦するが4月のマスターズの出場権を引き寄せるため、次回の米国遠征に向けて新ウエッジを準備する。

 羽田空港に到着した石川は次の戦いに目を向けていた。「成果は出たが、ここで気を緩めずに練習して次に備えたい。次の米国遠征では本当に結果が求められる」。ファーマーズ・インシュランス・オープンでまずまずの成績を残したが、安ど感や満足感は一切見せず気を引き締め直した。

 自力でのマスターズ出場には大会2週前の世界ランクで50位以内に入る必要がある。次戦は16日開幕のノーザントラスト・オープン。その翌週のアクセンチュア・マッチプレー選手権(アリゾナ州)は賞金ランク上位64人で競う大会でポイントも高い。現在50位の世界ランクを上げるチャンスだが会場のリッツカールトンGCは地面が硬くヘッドがはじかれやすい。そのため「グリーン周りではじかれないようにソールを替えたもの」を新たに用意する方向だ。

 石川のSWはロフト角60度でバンス角12度。60度のウエッジなら普通バンス角は8度以下で、12度はかなり大きめ。バンス角の大きなウエッジはバンカーでボールを出しやすいが、芝の上でははじかれてトップが出やすい。クラブを提供するヨネックスはバンス角を小さくしたり、地面と接するソール幅を小さくすることで、硬い地面でもはじかれにくくボールを芯で捉えやすいタイプを作るという。

 ファーマーズ・インシュランス・オープンで初日に69を出した際、スタッフには「ホッとした雰囲気」が漂ったという。だが、この時「気を引き締めようと話した」のが石川だった。自身と周囲に活を入れたことが上々の結果になった。5日からは恒例のスキー合宿も行うが、「自分への厳しさを持ってやる」とストイックな姿勢は崩さない。心技体に加えて道具。マスターズ切符へあらゆる面でレベルアップを追求する。

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2012年2月2日のニュース