赤羽 名古屋参戦!野口と激突、残り枠は「2」

[ 2012年2月2日 06:00 ]

名古屋ウィメンズ出場を発表した赤羽有紀子

 超豪華メンバーで最終決戦だ。ママさんランナーの赤羽有紀子(32=ホクレン)が1日、女子マラソンのロンドン五輪代表最終選考会となる3月11日の名古屋ウィメンズ(ナゴヤドーム発着)に出場すると公式ブログで発表した。同レースには1月29日の大阪国際を回避した04年アテネ五輪金メダリスト・野口みずき(33=シスメックス)、前日本記録保持者・渋井陽子(32=三井住友海上)らが出場予定。五輪切符を懸けた女の戦いがヒートアップする。

 ママさんランナーの赤羽が名古屋ウィメンズ参戦を決断した。この日、公式ブログで夫の周平コーチ(32)が「国内代表選考レースへの出場が、最終的に悔いの残らない選択であると、有紀子本人が決断致しました」と経緯を説明した。

 赤羽は昨夏の大邱(テグ)世界選手権で日本人トップの5位入賞を果たした。五輪代表内定条件の「メダルを獲得して日本人最上位」はクリアできなかったが、このまま国内選考会を走らずに代表に選ばれる可能性もあった。

 国内選考会については「(1月29日の)大阪国際が終わってから判断する」と話していた。その大阪国際で、重友梨佐(24=天満屋)が日本女子歴代9位の2時間23分23秒の好タイムで圧勝し代表入りが確実になった。残る枠が事実上「2」になったことで赤羽の立場は微妙になった。

 アテネ五輪の代表選考では、選考会だった03年11月の東京国際で2位だったシドニー五輪金メダリスト高橋尚子が、04年3月の名古屋国際を回避して朗報を待った。実績なら選出が濃厚だったが落選。赤羽は同じような悲劇に遭わないよう、自力で出場権を手にする道を選んだとみられる。エントリーしていた26日の東京マラソンには出場せず、この日から奄美大島で最終合宿に入った。

 「正直なところ有紀子本人の中で決断に至るまでには葛藤がありました」とブログにつづった周平コーチは「目標がはっきりと決まると、今まで以上に気持ちが入り、さらに良いトレーニングになっていくと思います。来る決戦に向け、気合は十分です」と妻の思いを代弁した。

 赤羽の参戦で、名古屋ウィメンズは激戦必至だ。大阪国際を左太腿裏の炎症のため欠場したアテネ五輪の女王・野口は、1月25日に「最後の選考会である名古屋に向けて頑張ります。私は諦めません!」と気合十分のコメントを残している。前日本記録保持者の渋井、09年世界選手権銀メダリストの尾崎好美(30=第一生命)、昨夏の世界選手権10位の中里麗美(23=ダイハツ)らもエントリーの予定。ハイレベルなレースを制したランナーが、ロンドン切符を手に入れる。

 ▽名古屋ウィメンズマラソン 名古屋国際女子マラソンが今年からリニューアルされ、女性限定の一般ランナーも含めた約1万5000人参加の市民マラソンとして開催される。これまでの瑞穂競技場発着のコースから、ナゴヤドーム発着に変更。スタートは3月11日午前9時10分。

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2012年2月2日のニュース