1メートル49馬場2位浮上 でっかくメジャー獲りへ

[ 2011年10月1日 06:00 ]

18位から首位と1打差の2位に浮上した馬場(中央)。同組の黄(左)との身長差は20センチ

日本女子オープン第2日

(9月30日 愛知・名古屋GC和合コース=6383ヤード、パー70)
 ツアー通算2勝の馬場ゆかり(28=ビックカメラ)が4バーディー、3ボギーの69で回り、通算2オーバーで18位から首位と1打差の2位に浮上した。大会前にコンタクトレンズを変えたことで復調。1メートル49の小柄なゴルファーがメジャー最小女王を目指す。昨年優勝の宮里美香(21=NTTぷらら)は通算1オーバーで首位をキープ。宮里藍(26=サントリー)は通算5オーバーの8位、首位で出た金田久美子(22=レプロエンタテインメント)は79を叩き通算9オーバーの28位に後退した。
【第2R成績】

 2日間でアンダーパーを出したのは、たった2人しかいない。こんな難しいセッティングを攻略するには、大胆な思考が必要なのかもしれない。1アンダーで回った馬場は「試合と思わないことですね」と、練習ラウンド気分で回ったことを2位浮上の要因に挙げた。

 肩の力が抜けていたことが、パットにいい影響を与えた。インスタートで2つ落とした後、17番で8メートルを沈めると、1、2番でともに5メートル前後から連続バーディー。8番でも同じくらい距離のバーディーパットを入れた。半数近くのホールの第1打でフェアウエーを外しながらも、「普通に打てるラフが多かった」とツキもあり、ボギー先行から巻き返した。

 昨年は勝利こそなかったが、トップ3入りが9回という安定感で賞金ランク4位に付けた。その堅実派が、今年は賞金ランク22位に低迷。アイアンは昨年のものと今年のものを取り換えながら使用。優勝争いに絡めない試合が続いた。ところが大会前、不調の原因の一つが思わぬ形で見つかった。

 眼鏡を新調しようと、26日に名古屋市内の眼鏡店で視力を測定すると、左目だけ乱視が進行していた。「ずっとかすんで見えてたけど“疲れてんのかな”と思っていた」。店員のアドバイスで、試合で装着しているコンタクトレンズを変更。その結果「(利き目の)左目を使っている感覚があった」と、焦点が定まったおかげで好調時のフィーリングを取り戻していた。

 1メートル49は女子の中でもひときわ小さい。この日同組だった黄アルム(1メートル68、韓国)との身長差は20センチ近くあった。これまでの国内メジャー優勝者で最も身長が低かったのは06年日本女子オープンの1メートル52の張晶(韓国)。馬場が勝てば史上最も小さなメジャー女王となる。首位の宮里美とは1打差。決勝ラウンドも「ボギーで収まればOK。ダボだけは出さないように」と傷口を最小限にとどめることをテーマに挙げる。視界を取り戻した小柄なゴルファーの存在感が増してきた。

 ≪歴代4位タイの難易度≫予選カットラインは14オーバーで、88年のツアー制度施行後では歴代4位タイの難易度となった。最も難しかったのは97年日本女子オープンと90年ヤマハ・カップで17オーバー。01年日本女子オープンが16オーバー、今大会と92年ヤマハ・カップが14オーバー。ツアー制度施行前では71年日本女子オープンの28オーバーがある。

続きを表示

2011年10月1日のニュース