元蒼国来が相撲協会を提訴 「解雇は無効」と地位確認求める

[ 2011年6月17日 17:24 ]

弁護団と共に記者会見する、八百長問題で日本相撲協会を解雇された元幕内蒼国来の恩和図布新氏

 八百長問題で日本相撲協会を解雇された元幕内蒼国来の恩和図布新氏(27)=中国出身=が17日、協会を相手に幕内力士としての地位確認などを求める本訴を東京地裁に起こした。提訴に先立つ仮処分申請は9日、協会が月給約130万円を1年間仮払いする内容で和解したが、請求の適否はこの本訴で争われる。

 地位確認のほか、月給、2カ月ごとの褒賞金約24万円、4カ月ごとの補助費約2万5千円を今年5月から判決確定まで支給するよう請求。恩和図布新氏側の弁護士は記者会見で「協会が潔白を認めて土俵に復帰させる英断を速やかに下すよう希望する」と述べた。

 訴状によると、今年4月、協会から引退勧告を受けたが、無気力相撲はしていないと拒否。同14日に解雇処分となった。(1)引退勧告は、懲罰規定が定める「相撲競技監察委員会による審理」の要件を欠き違法(2)特別調査委員会が八百長関与の認定根拠とする元春日錦らの供述は信用できない―と指摘。「無気力相撲をしたことはなく、解雇は無効」と訴えている。

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2011年6月17日のニュース