ブルーインズ39年ぶりV!GKトーマスMVP

[ 2011年6月17日 06:00 ]

スタンレー杯を掲げるブルーインズのGKトーマス

スタンリー・カップ決勝第7戦 ブルーインズ4―0カナックス

(6月15日 カナダ・バンクーバー)
 ブルーインズが4―0でカナックスを下して4勝3敗。39年ぶり6度目のリーグ制覇を敵地バンクーバーで達成した。最終戦ではFWパトリース・バージュロン(25)と新人のFWブラッド・マーシャンド(23)がそれぞれ2ゴール。プレーオフ全体のMVPとなったGKティム・トーマス(37)が37セーブをマークし、2連敗からシリーズを逆転して頂点に立った。

 ブルーインズGKトーマスが好セーブを連発。「眠れない日々が続いていた。だから元気であるかのように見せかけて、必死にプレーしたんだ」と、敗北への恐怖と戦いながらゴールを死守した。リーグ最強の得点能力を誇るカナックスを相手に、7試合で許したのは8ゴール。17ゴールを許したカ軍GKルオンゴとは対照的に堅固な守備力を貫いた。

 94年ドラフトの9巡目指名選手。フィンランドや下部リーグでプレーし、NHLでデビューしたのは28歳だった。しかし遅咲きながら、決勝で5回連続で敗れていたブルーインズを優勝に導いてプレーオフ全体のMVP。「このプレーオフでは最終戦を3回勝った。しかも決勝は敵地。最も困難なことをやり遂げたよ」と、トーマスは感無量の面持ちだった。

 ≪第7戦を3回経験≫ブ軍は1回戦と東地区決勝でいずれも4勝3敗。同一年度で第7戦を3回経験したのはブ軍が史上初となった。決勝は18回目の出場で6回目の優勝。72年に優勝したあとは、5回連続で敗退していた。

 ◆ボストン・ブルーインズ 1924年にNHLに加入。42年にリーグを構成していたオリジナル・シックスの1チーム。今季は46勝25敗(延長敗戦11=勝ち点103)で東地区全体3位でプレーオフに進出した。Bruinは茶毛のクマ。

 ≪荒れるバンクーバー≫カナックスは3度目の決勝進出で初優勝を目指したが無念の敗北。バンクーバー五輪でカナダの金メダル獲得に貢献したルオンゴは「1勝が本当に遠かった」と語り、目に涙をにじませた。昨年の冬季五輪開催地となったバンクーバーは大荒れ。暴徒化したファンがパトカーに放火するなど、試合後はものものしい雰囲気になった。

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2011年6月17日のニュース