申智愛“三つ巴”制す!次は藍と賞金女王決戦だ!

[ 2009年10月26日 06:00 ]

<マスターズGCレディース最終日>山本進・大会名誉会長から真珠のネックレスを贈られる申智愛(右)

 女子ゴルフツアーのマスターズGCレディース(スポニチ主催)最終日は25日、兵庫県三木市のマスターズゴルフ倶楽部(6510ヤード、パー72)で行われ、申智愛(21=韓国)が米ツアー賞金ランク1位の底力を見せつけ、日本ツアー3勝目を挙げた。最終ラウンドは68で回って通算8アンダーで首位に並び、福嶋晃子(36=NEC)、三塚優子(25=フリー)とのプレーオフを制した。申智愛は11月6日開幕のスポニチ主催ミズノクラシックに出場。日米両ツアーを兼ねる大会で今度は宮里藍(24=サントリー)と賞金女王争いを繰り広げる。

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 30センチのウイニングパットを落ち着いて沈めると、申智愛のおなじみのスマイルがはじけた。18番で行われたプレーオフ1ホール目。飛ばし屋の福嶋、三塚がティーショットを曲げる中、ただ1人フェアウエーに運んだ。残り165ヤードを23度のUTでピンの手前3メートルにつけると、パーオンできなかった2人がパーパットを外す中、難なくパーセーブ。安定感が光った。
 昨年のワールドレディース・サロンパスカップでは5ホールのプレーオフの末、福嶋に敗れた。そのリベンジを果たし「思わぬ優勝だったのでうれしさを超えて何も考えられません。2人は飛ばせる選手で、駄目かもしれないと思っていた」とほほ笑んだ。首位の福嶋と5打差でスタートすると、15番以外はすべてフェアウエーをとらえる正確なショットでスコアを伸ばした。「ラフが長くてグリーンが小さいので、フェアウエーを外すと苦しい。ドライバーは慎重にやりました」。福嶋が出だしで4ホール連続でフェアウエーを外し、波に乗れなかったのとは対照的だった。
 米ツアー賞金ランク1位の申智愛だが向上心は尽きない。ジュニア時代から親しい同じ米ツアールーキーの宮里美香のプレーで気になることがあれば、夜中でも通訳を叩き起こして、通訳を介してゴルフ談議に花を咲かせるほど。実績では自分より下の宮里美を「凄い」と認める謙虚な姿勢が強さの源になっている。
 申智愛は今週、韓国で行われるハナバンク・コロン選手権を皮切りに4試合連続で米ツアーに出場。大会連覇のかかる11月6日開幕のスポニチ主催ミズノクラシック(三重・近鉄賢島CC)からは賞金ランク2位の宮里藍も米ツアーに復帰する。申智愛は宮里藍を「藍姉ちゃん」と日本語で呼び、食事も一緒に行くなど普段から仲が良い。「良い友達で良いライバル。藍姉ちゃんも成長しているし、お互い刺激しあえば実力も上がると思う」。息詰まるプレーオフを制した韓国の21歳は、早くも日本での宮里との女王対決に目を向けていた。

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2009年10月26日のニュース