遼抜いた!!池田「トップに立つのは気持ちいい」

[ 2009年10月26日 06:00 ]

<ブリヂストンオープン 最終日>優勝し応援に駆けつけた親戚らに水をかけられる池田勇太

 男子ゴルフツアーのブリヂストン・オープン最終日は25日、千葉県千葉市の袖ケ浦カンツリー倶楽部袖ケ浦コース(7138ヤード、パー72)で行われ、池田勇太(23=フリー)が“地元&ホストプロ優勝”で今季4勝目を挙げた。2打差の3位からスタートし、右手甲の痛みに耐えながら65をマーク。通算18アンダーで2位に2打差をつける逆転優勝を飾った。優勝賞金3000万円を獲得して賞金ランキングでも石川遼(18=パナソニック)を逆転。約960万円差をつけてトップに立った。石川は67とスコアを伸ばしたが、通算7アンダーの20位に終わり、獲得賞金も165万円にとどまった。

【最終成績
遼君ヘッドカバー


 自分を見つめる家族や友人、地元のファンの期待を感じ取った上で、男らしく言葉を選んだ。賞金ランク首位に再浮上しての優勝インタビュー。池田は「トップに立つことはやはり気持ちいい。今年いっぱい、この位置を守れるように頑張ります」と賞金王を誓って、大歓声を浴びた。
 「小学生の頃はここでギャラリーとして見ていて、その頃から優勝したかった。それがかなってうれしい」。ゴルフの手ほどきをしてくれた祖父・直芳さん(79)と初めて観戦したプロツアーがこの大会だった。自宅からコースまでは車で約20分。契約するブリヂストン主催の大会でもあり、春先からこの大会を最大の目標にしてきた。
 しかし、2週間前から原因不明の右手甲の痛みに悩まされ、この日は前日以上にテーピングをきつく施した。「痛いだ、寒いだの言ってる場合じゃない」。11番の途中から痛みが増し、13番パー4ではティーショットがディボットに。手に負担のかかる2打目となったが、PWを振り抜いてバーディーを奪った。
 ウイニングパットを決めると福田キャディーとがっちり抱き合った。初日のスタートホールから「手がぶっ壊れてもこの試合だけは絶対出るんだ」と強い覚悟を示していた。池田は涙をこらえて笑顔をつくり、福田キャディーは思いきり泣いた。2人で執念の一打一打を積み重ねた優勝だった。
 顔見知りのコーススタッフ、メーカー関係者も笑顔で見守ったウオーターシャワーの祝福の輪に直芳さんの姿もあった。「ばあちゃんはあまり足が良くないし、ここで勝つしかないと思ってた」と、祖母・正子さん(85)にも見せられた晴れ姿。「わが家で優勝した気分だよ」と喜びに浸り、賞金ランクでも大会前に約1900万円差あった石川を逆転した。シーズンは残り6試合。どちらが制しても史上最年少となる2人の賞金王争いはますますヒートアップしていく。

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2009年10月26日のニュース