桃子 つめ負傷克服の新兵器投入!

[ 2008年9月11日 06:00 ]

上田桃子は11番ウッドで18番の第2打を打つ

 女子ゴルフの今季国内メジャー第2戦、日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯は11日、石川県加賀市の片山津GCで開幕する。10日のプロアマ戦に参加した上田桃子(22=ソニー)は先月27日のイベントで負傷した左手中指のつめに負担をかけないため、11番ウッド(11W)を試合で初めて使用することを決めた。新兵器を手にメジャー初制覇を狙う。

【Go!アスリート上田桃子】

 左手中指のつめを負傷している上田が、わずか3回の“お試し”で新クラブの使用を決断した。今回のコースは距離が長く、砲台となっているグリーンの攻略がポイント。つめの状態を考慮して選んだのが、プロはあまり使用しない11Wだった。5Iに替えてキャディーバッグに入れるが、「11Wだと強く打たなくても対処できる。本当は9Wを入れるのも嫌だったんだけど、こういう状況なので楽にゴルフができればいい」と勝つためにこだわりを捨てた。
 前日9日の練習ラウンド後だった。クラブ担当者に「ラフから簡単に打てて、砲台グリーンが多いから、上から落とせる11Wが欲しい」と注文した。まだ痛みの残るつめでは、ボールをしっかりとらえるアイアンでは負担が大きい。地面を滑らせるようにして打つウッドなら負担も少なく、高い弾道を出せるというのが意図だった。
 これまで全く使ったことがないクラブだったため、会場にストックはなし。担当者は慌てて宅配便を手配したものの、この日午前8時8分のプロアマ戦スタートには間に合わなかった。ラウンド途中で受け取った上田は3回使っただけで、本番での導入を即決した。
 日本でのメジャーに照準を合わせ、8月に帰国。本調子でない体はもどかしいが、コンディションに応じてスタイルを変える柔軟性は、多様な環境でプレーする米ツアーを経験したからこそ。「ロレーナ(オチョア)は勝ちたい試合でもやることは変わらないと言っていた。私も気持ちだけ前にいかないようにしたい」。メジャー初制覇へ、持てる力のすべてを出すつもりだ。

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2008年9月11日のニュース