遼くんトップ死守 プロ初V見えた

[ 2008年8月24日 06:00 ]

13番でチップインバーディーを決め、会心のガッツポーズをする石川遼

 男子ゴルフの関西オープン第3日は23日、滋賀県甲賀市の滋賀ゴルフクラブ(7080ヤード、パー72)で行われ、強風と雨の悪コンディションの中、石川遼(16=パナソニック)は3バーディー、3ボギーのパープレーで耐え、通算9アンダー、207で初日からの単独首位を守った。4打差の2位には池田勇太(22=ムラサキスポーツ)と清田太一郎(28=フリー)がつけている。

【GO!アスリート 石川遼】

 石川が首位の座を3日間守り抜いた。雨と風で同組の2人が75、80とスコアを落とす中、きっちりとパープレー。昨年5月のツアー史上最年少優勝から15カ月、今度はプロ初優勝を視界にとらえ「スコアを落としても優勝したい。自分が一番近い所にいるし、狙っていきたい」と宣言した。
 原点回帰で立ち直った。1バーディー、1ボギーで折り返した後半最初の10番パー5。ティーショットを左のバンカーへ打ち込んだ。「あまりにも悪いスイング」に怒りがこみ上げ、距離などを記してあるヤーデージブックに「体をもっと回せ」と書いた。父・勝美さんの教えで、ジュニア時代はあらゆる注意点をヤーデージブックに書き込み、ヘッドカバーにも紙を張っていたほど。プロになって初めて実践したことで「次のホールでいいショットが打てた。まぐれというかラッキーだけど、書いた意味があった」。13番パー3でチップインバーディー、14番パー5では6メートルを沈めて連続バーディーを奪い、上がり3ホールで2ボギーを叩いたものの2位と4打差をキープした。
 最終日を首位タイで迎えた4月の東建ホームメイト・カップでは74とスコアを落とし、結局5位に終わった。だが、「あの時は自信がゼロ。今は20~30%自信を持っている」。16歳でのプロ初優勝は、手の届くところまで来ている。

 ≪父からV厳命≫石川の父・勝美さんは優勝を厳命した。「アマチュアやジュニアはいいプレーができたことで自己満足すればいいが、プロはみんなを楽しませてこそ。勝つことが最大のパフォーマンス」。出場144人(プロ117人、アマ27人)のうちシード選手は5人だけというツアー外の大会だが、プロだからこそ勝利を求める姿勢を打ち出した。

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2008年8月24日のニュース