開幕5日前でも…入村少なく寂しい選手村

[ 2008年8月3日 16:15 ]

 メーン会場の国家体育場が観光名所になるような中国市民の盛り上がりとは裏腹に、各国選手団が生活する選手村は開幕5日前の3日になっても、にぎわいが足りない。北京五輪組織委員会の同日朝の集計では、入村したのは154選手団の4366人。村に約1万6000人以上が泊まれるだけに少ないといえる。

 グッズ売り場やカフェの店員らは客がまばらで手持ちぶさたな様子だ。イタリアのカヌーのファブリツィオ・ディドーネ・コーチは「開幕も近いし、もっとたくさん来ていると思っていた。少し驚いた」と語った。
 大気汚染に対する懸念が背景にあるようだ。北京入りを競技開始の2、3日前まで遅らせて、日本や韓国、シンガポールなど周辺のアジア各国で直前合宿を実施する例が多い。
 中国に来てしまえばどうか。オーストラリアのボート女子のカトリオナ・センスは「自分も空気のことを心配していたけど、艇がここにあるので他の場所では調整できない。思ったより空気は悪くない」と話した。
 選手村の食事や住環境について「前回のアテネ五輪よりいい」という声が多く、生活は快適そうだ。参加予定の205カ国・地域のうち、3日までに入村式を行ったのは10選手団だけ。4日からは入村式ラッシュになるといい、五輪に向けた雰囲気も一気に高まりそうだ。(共同)

続きを表示

2008年8月3日のニュース