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湘南J1昇格!最多タイ通算5度目 曹貴裁監督に続投要請へ

[ 2017年10月29日 05:30 ]

明治安田生命J2リーグ・第39節   湘南―岡山 ( 2017年10月29日    BMWス )

昇格が決まり、笑みを浮かべて報道陣の取材に対応する曹貴裁監督
Photo By スポニチ

 J2湘南が2季ぶり5度目のJ1昇格を決めた。28日に福岡が東京Vと引き分けて暫定3位に後退したため、湘南の2位以内が確定した。29日のホーム・岡山戦で引き分け以上の結果を残せば、J2優勝も決まる。クラブ側は12年の就任以降、3度目の昇格へ導いた曹貴裁(チョウ・キジェ)監督(48)の手腕を高く評価。来季の続投要請を出していることが分かった。

 11月5日に対戦する福岡の分析のために東京V―福岡戦を現地で観戦していた曹監督。昇格は、思いがけないタイミングで決まった。「試合がない時に決まるという予想は全くしていなかった。一丸となって努力してきた選手を、本当に心から誇りに思う」とゆっくりと歓喜をかみしめた。

 J1から降格した昨オフに主力が続々と移籍。まさに“ゼロ”からのスタートだった。指揮官は思考が未来を左右することを伝えたくて、ある選手には「性格を変えろ」と迫った。「世の中から学ぶことがサッカーにつながる」とパン職人のドキュメンタリー映像を見せたり、知人の社長に環境問題を語ってもらったこともあった。

 主将のFW高山と副主将のFW菊地を長期離脱で欠きながら、一度も連敗のないチームをつくり上げた。一方で高卒新人のDF杉岡らをデビューさせるなど、将来を見据えたクラブの要望にも応えながら白星を積み上げた。「“もう一回このチームを最初から率いろ”と言われたら“無理だな”って言えるくらいエネルギーを使い果たした」という。強化を取り仕切る坂本紘司スポーツダイレクターは「(来季も)指揮してもらうつもり」と続投要請を明言した。

 まずは29日にホームで優勝を決め、今度こそJ1に定着するためのスタートを切る。

 ≪同一チーム初の3度目昇格監督≫J2首位の湘南が通算5度目のJ1昇格決定。J1昇格5回は札幌と並んで最多となった。今季も指揮を執った曹貴裁監督は12、14年に次いで3度目のJ1昇格監督。監督の昇格最多回数は小林伸二監督(現J1清水監督)の4回。次いで石崎、反町、大熊3氏の3回で、曹監督はこれに並ぶ2位。同じチームで3度の昇格は曹監督が初めてだ。

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2017年10月29日のニュース