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川崎F 憲剛FKから奈良V弾!ACL初勝利で1次L突破に王手

[ 2017年4月26日 05:30 ]

ACL1次リーグG組   川崎F1―0水原 ( 2017年4月25日    韓国・水原 )

<川崎F―水原>後半、ヘディングで先制ゴールを決める川崎F・奈良(左)
Photo By 共同

 ACL1次リーグG組の川崎Fはアウェーで水原(韓国)と対戦し、1―0で今大会初勝利を挙げた。後半3分にMF中村憲剛(36)のFKをDF奈良竜樹(23)が頭で合わせて決勝弾。勝ち点を7に伸ばし、5月9日のホーム・イースタンSC(香港)に勝てば1次リーグ突破が決まる。H組のG大阪はホームでアデレード(オーストラリア)と対戦。後半ロスタイムにゴールを許し、3―3のドローで自力での突破は消滅した。同9日に敵地で済州(韓国)と対戦する。 ACL1次リーグG組順位表

 不屈の男の一発で形勢を一気に逆転させた。後半3分の右FK。中村が右足でファーサイドに鋭いボールを蹴ると、奈良が高い打点のヘディングで押し込んだ。この虎の子の1点を、後半ロスタイムにビッグセーブで救ったGK鄭成龍(チョンソンリョン)らを中心に守り切り、今大会初勝利。殊勲の奈良は「勝たなければ次にいけない。割り切って攻撃的にいけていた」と胸を張った。

 奈良にとっては待望の一発だ。リオ五輪を目前にした昨年5月に左脛骨(けいこつ)骨折。一生に一度の大会出場を棒に振った。さらに10月にも同箇所を骨折。今季も常に再発の恐怖と戦っていた。出場機会に恵まれなかった15年のFC東京時代。悔しさをバネに肉体改造に着手し、あまりの根の詰めようにトレーナーから筋トレ禁止令が出たほどの努力家。そのサッカーへのひたむきな姿勢と折れない心が大一番での結果につながった。

 今大会はここまで4試合連続ドロー。リーグ戦でも勝ちきれない試合が続いた。鬼木監督は16日の札幌戦後のミーティングで、昨年までの攻撃的姿勢を取り戻すことを確認。「再スタート」と位置づけた21日の清水戦は後半ロスタイムに追いつかれたが、多くのチャンスをつくり自信も取り戻した。その積極性が水原戦で功を奏し、先制してからも小林を中心に多くの決定機をつくった。

 この勝利で、引き分け以下で敗退の可能性があった崖っ縁から、次節のイースタンSC戦に勝てば突破が決まるところまでこぎ着けた。「まだ何も成し遂げていない。次に勝たないと何の意味もない」。ケガ人続出の状況にも、常に前向きな姿勢を崩さない指揮官は自らに言い聞かせるように気を引き締めた。

 ▼川崎Fの決勝トーナメント(T)進出条件 勝ち点7とした川崎FはG組3位ながら決勝T進出に大きく前進した。最終節(5月9日)はホームで最下位のイースタンSC戦。首位広州恒大(勝ち点9)2位水原(同8)の直接対決はどちらかが必ず勝ち点9以下となるため、川崎Fは○で勝ち点10とすれば、決勝T進出の2位以内が確定する。△の場合は水原が●ならば直接対決成績により2位で進出決定。●の場合敗退となる。

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