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札幌 アウェー仙台戦不発…5年ぶりJ1舞台は黒星発進

[ 2017年2月26日 05:30 ]

開幕戦で敗れ、暗い表情でサポーターにあいさつする札幌イレブン
Photo By スポニチ

 痛恨の開幕黒星スタートだ。5年ぶりのJ1開幕を迎えた札幌は25日、敵地ユアスタで仙台と対戦。後半39分に仙台FW石原直樹(32)にゴールを許し、0―1で敗れた。J1で唯一残留を果たした01年以来の開幕戦白星はならなかったが、気持ちを切り替えて次節横浜戦(3月4日、ニッパツ)に挑む。

 敗戦を告げる試合終了のホイッスルが、無情に響いた。5年ぶりのJ1復帰に、敵地に詰めかけた1800人ものサポーターの大声援を背に最後まで果敢に戦ったが力尽きた。敵地で狙った勝ち点3は奪えなかったが、四方田監督は「選手はいい戦いをした。こういう試合をものにできるようにトレーニングで高めていきたい」と巻き返しを誓った。

 均衡が破れたのは後半39分だった。一瞬の隙を突かれ、不運も重なった。5―3―2から5―4―1にシステムを変えるベンチからの指示が、うまく選手に伝わらなかった。仙台MF三田への寄せが遅れ、GK具聖潤(クソンユン)が「ボールをキャッチしたり外にはじくのが難しかった」と振り返ったように、ミドルシュートがMF金眠泰(キムミンテ)の足をかすめてブレ球に。そのこぼれ球を、仙台FW石原に詰められた。

 開幕戦で「J1」を体感した。MF宮沢主将は「J2ならあそこで守り切れる。そこは最後の質の高さ。J2とJ1の差が出た」と言った。札幌と同じ堅守速攻の仙台相手に敗戦。主将は「何度かあったカウンターの質を上げないと点は取れない」と修正を口にした。

 なすすべがなかった敗戦ではない。J1デビューとなったMF深井を中心に、3ボランチは機能した。宮沢主将が「前半は手堅くいけて狙い通り」と無失点でしのぎ、後半にはケガから復帰したばかりのMF兵藤を投入し、札幌がペースを握る時間帯が増えた。J2優勝を果たした昨季のように、最後まで全員が体を張った。

 今季の目標は「J1残留」。そのためにも開幕戦勝利が欲しかった。過去のJ1開幕戦は1勝1分け3敗。勝ったのは、唯一J1残留を果たした01年だけだった。負傷離脱中のMF稲本は離脱前に、「残留するためには開幕戦で勝って勢いに乗ることが大事」と話していた。大事な初戦を落としたのは手痛いが、下を向いてはいられない。

 まだ“34分の1”が終わったにすぎない。光も見えた。エースFW都倉は「収穫のある試合だったし、コンサが劣っているとは思わなかった」と声を大にした。この日の90分間を教訓に、次節横浜戦で今季初勝利をつかむ。

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2017年2月26日のニュース