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名門の危機救う!闘莉王 降格ジンクス打破へ「強い意思が大事」

[ 2016年11月3日 05:30 ]

明治安田生命 J1第2S第17節 ( 2016年11月3日    パロ瑞穂 )

最終節を翌日に控え、シュート練習する名古屋DF闘莉王

 最後は闘将に託した!J1リーグは3日に最終節を迎え、J2降格圏の16位に沈む名古屋はホームで湘南と対戦。今夏に電撃復帰し、湘南と相性がいい元日本代表DF田中マルクス闘莉王(35)を中心に逆転残留を狙う。磐田、新潟、甲府と合わせて4クラブ中、1クラブだけが降格するサバイバル。Jリーグ創設時に加盟し、過去一度も降格がない名門の危機を“男気”あふれる闘将が救う。 J1年間順位表  第2S順位表

 厳しい表情を崩さなかった。闘莉王は「俺が加入する前と比べて、チーム状態は良くなった。だから、それを無駄にしたくない気持ちが強い。何としてでも残留するという強い意志。それが大事」と残り1戦に全てを懸ける覚悟を示した。

 9月10日・新潟戦で闘莉王が復帰するまで、チームはリーグ戦19試合連続未勝利だった。過去18試合以上連続未勝利のチームは、降格率100%。昨年まで指揮を執った西野監督(現技術委員長)が去ったチームは降格(柏、G大阪、神戸)しているというジンクスもある。実際、一時は残留圏の15位と勝ち点7差まで離された。だが闘莉王の加入後は3勝1分け2敗と復調。絶望的な状況から最終戦まで可能性を残した。そして最後の最後で追い風が吹いている。

 名古屋はクラブ名を平塚から変更した湘南と、パロ瑞穂でリーグ戦4試合を戦い、4戦4勝。闘莉王は3試合に出場し、2得点を決めている。豊田市内で行われた最終調整では居残りでヘディングシュート練習を行い「湘南とは瑞穂でやった時に3―0で勝ったイメージがある」と15年5月2日の再現弾を予告した。

 愛する新妻と9月に生まれたばかりの第1子を故郷ブラジルに置いて電撃復帰。それもこれも苦しむ古巣を救うためだ。13位・磐田とは勝ち点3差で、15位・新潟とは同勝ち点。「希望を持って戦いたい。“良い勉強になった”と言えるようにしたい」と語った。

 名古屋は92年のJリーグ発足時に加盟した10クラブの一員で、「オリジナル10」と呼ばれる名門。これまでJ2に降格したことは一度もない。3日の午後1時30分。闘将がクラブの運命を背負い、ピッチに立つ。

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2016年11月3日のニュース