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日本、1失点目がすべて…貧弱すぎたDFライン 相手の個に対応できず

[ 2016年8月5日 14:20 ]

<日本・ナイジェリア>原川をかわしてゴールを決めるナイジェリアのエテボ(AP)

リオデジャネイロ五輪1次リーグB組 日本4―5ナイジェリア

(8月4日 マナウス)
 リオデジャネイロ五輪のサッカー男子は開会式に先がけて4日(日本時間5日)にスタートし、日本は1次リーグB組初戦でナイジェリアに4―5で敗戦。48年ぶりのメダル獲得へ厳しいスタートとなった手倉森ジャパンについて、スポニチ本紙評論家の川本治氏(64)に聞いた。

 川本氏はB組のもう1試合が引き分けだったことで「あと2つ勝てばいける」と1次リーグ突破が消滅したわけではないことをまずは強調。その上で、イージーミスが続出した試合を「守備力が評価されていたチームが早い時間に1点取られ、ミス絡みで失点を重ねた。ボールの失い方、点の取られ方、時間帯…すべてが悪かった。1失点目はスローインから甘いディフェンスでやられたが、完全に崩されたわけではない。あそこで失点しなければ、もう少し違う展開になったかもしれないが、DFラインが貧弱すぎた」と嘆いた。

 日本は五輪前最後の対外試合でブラジルと対戦。ネイマールら個の力に圧倒され、0―2で敗れた。ナイジェリアはアフリカ勢特有のフィジカルの強さや足の長さはあるものの、ブラジルに2失点だったチームが初戦で5点を失った背景には、キックオフ7時間前になってようやくブラジル入りしたナイジェリアのコンディションが良くないはず、といった思いも心の片隅にはあったはずだ。

 だが、コンディションが良くないはずのエテボが4ゴール。「日本は少しプレッシャーがかかるとパスミス、コントロールミスを繰り返したが、ナイジェリアは個のクオリティーが高かった。エテボが1タッチで決めるシュートも簡単そうに見えて難しい。つまり、コンディションの問題ではなく、ナイジェリアが1枚も2枚も日本より上手(うわて)だったということ。ナイジェリアのコンディションが良かったら、もっとやられていただろう」と言い切った。

 ◇川本 治(かわもと・おさむ)1952年(昭27)5月1日、北海道釧路市生まれの64歳。室蘭清水ヶ丘高校2年までGKを務め、中央大進学後以降はFWに転向。古河電工(現J2千葉)では9シーズンに渡ってプレーし、引退後はコーチ、監督、強化部長など要職を歴任した。現在は日本代表戦のほか、カテゴリーを問わずスタジアムに数多く足を運び、誠実な人柄で選手や関係者からの信頼も厚い。

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2016年8月5日のニュース