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なでしこ、五輪出場国と対戦へ 異例の2カ月連続海外遠征プラン

[ 2016年6月8日 05:30 ]

<なでしこ帰国>帰国したなでしこジャパン・高倉監督

 米国遠征を終えたなでしこジャパンが7日、成田空港着の航空機で帰国した。4月の就任後、初の代表活動を終えた高倉麻子監督(48)は、7月に欧州でリオデジャネイロ五輪出場国と親善試合を行う意向を明かした。主要な国際大会を控えない中では異例となる2カ月連続の海外遠征で、19年W杯フランス大会と20年東京五輪に向けた強化を目指す。

 鉄は熱いうちに打つ。帰国後、空港近くのホテルで取材に応じた高倉監督は、「7月に海外遠征に行く予定がある。まだはっきりとは決まってないですけど。(今井女子)委員長と相談して今後のスケジュールを考慮して考えていきたい。ヨーロッパの方に行く話はしている」と遠征の構想を明かした。W杯や五輪などを控えていない状況で2カ月連続の海外遠征は異例だ。

 それでも組みたい理由がある。「時間を空けないで、もう1回チャレンジしたい」と説明。対戦相手については「そうだといい」とリオ五輪出場国とのマッチを組む意向を明かした。ドイツ、フランス、スウェーデンが候補となる。今回の遠征で米国とは0―2の後半31分に雷雨でサスペンデッドとなった第2戦を含めて1分け“1敗”。準備期間が短かったとはいえ、不満が残り総括は「40点」。短期間で再び実戦を行い、高倉イズムを浸透させる狙いがある。

 今回は初代表5人を含むメンバーを選考したが、固定はしない。「いろんな選手を試していきたい。今回呼ぼうと思っても呼べなかった選手を呼ぶかもしれないし、ある程度使いながら成長してもらいたい選手もいる」と横一線を強調。キャプテンもまだ置かないと明言。「しばらくいろんな人にやってもらう」と柱を明かさなかった。

 米国遠征中は「10センチ詰めろ」とパスや寄せにこだわる姿勢を強く伝えた。「いろんなことを丁寧に細やかにやっていくのが日本のサッカー」と信じるからだ。白星を奪えなかった要因には連係不足もあったが、個人のレベルアップも要求。「ボールのないところでの動きの質とか、ボールを持っている時の判断とか、全てがまだまだ」。今秋にはU―20代表監督としてW杯を控える中、まずはA代表のなでしこ再生に取り組む。

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2016年6月8日のニュース