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乾 2戦連発!大久保以来リーガ日本人11季ぶり

[ 2016年1月20日 05:30 ]

グラナダ戦で先制ゴールを決めるエイバルの乾

 エイバルのMF乾貴士(27)が18日、ホームのグラナダ戦で2戦連続ゴールを決め、5―1の圧勝に貢献した。3戦連続で先発すると前半35分、芸術的な左足ボレーで先制ゴール。前節10日のエスパニョール戦に続く得点で、スペインリーグで日本人選手の2戦連発は04~05年シーズンにマジョルカ時代のFW大久保嘉人(現川崎F)が記録して以来11季ぶり。エイバルもクラブ史上初の4連勝となった。

 芸術的な左足ボレーだった。前半35分、相手マークを振り切ったMF乾が左サイドを駆け上がった。MFケコが放った右クロスの落ち際をダイレクトで捉えた。「ボールが良かったので決めるだけだった」。こともなげに言うが、角度のないエリアから狭いニアサイドを抜くE難度のスーパーゴール。5―1という大勝の口火を切る先制弾に観客は総立ちとなった。

 前節のエスパニョール戦に続く2戦連発。日本人ではマジョルカ時代の大久保以来11季ぶりの快挙だ。ゴール後は乾がボールを持つだけで本拠地に“乾コール”が湧き起こった。「ブーイングなんて全くない。本当にやりやすい環境」と乾。地元紙マルカは「物凄いスピードでサイドを切り開いた」とし、10点満点で7・5と高評価した。

 昨夏のエイバル移籍後は日本代表から遠ざかるが、3月に再開するW杯予選に向けてハリルジャパンにとっても吉報だ。今月3日のベティス戦までは結果も出ず「もう少しエゴイストになってもいい」と課題ばかりを口にしていた。しかし、エスパニョール戦でスペイン初ゴールを決めると一変、プレーにも積極性が目立つ。ゴール前への進入回数も増加している。

 これで4連勝。昨季18位のエイバルが欧州リーグ出場圏内の6位と好位置をキープする。地元紙アスでは乾を人気漫画「キャプテン翼」の大空翼に例え、ゴール後のお辞儀ポーズも“名物”になりつつある。それでもこの日、後半27分に交代した乾には「得点以外のプレーでもっと貢献しないと」と満足感はない。乾が、日本人の成功例がなかったスペインリーグで圧巻の存在感を見せ始めている。

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2016年1月20日のニュース