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大島 弾丸先制ミドル!五輪連続出場「途絶えさせない責任ある」

[ 2016年1月20日 05:30 ]

<サウジアラビア・日本>前半31分、先制ゴールを決め喜ぶ大島(左から2人目)

U―23アジア選手権1次リーグB組 日本2―1サウジアラビア

(1月19日 カタール・ドーハ)
 大島が目の覚めるような一撃を決めた。0―0の前半31分、敵陣中央で相手1人をかわすと、右足を強振。回転をかけずに放たれた約25メートルのミドルシュートは、ゴール左上に突き刺さった。「きれいに決まったかと思います」。昨年2月14日の親善試合U―23シンガポール戦以来、約11カ月ぶりとなる手倉森ジャパン3点目。遠藤欠場でキャプテンマークを巻いたMFは冷静に振り返った。

 14年9月の仁川アジア大会は主将だった。その時は大役に悩み、静岡学園時代に主将だった元チームメートに助言を求めるなど苦労。その後、手倉森監督からキャプテンマークを遠藤に渡され簡単に譲ることになった。おとなしく、常に冷静で、熱い気持ちが見えない。そう評する人もいた。

 しかし、実際は違う。ある年のシーズン終了後、川崎Fの納会で普段、飲まない酒を口にした大島は酔った。その状態で主将の中村憲剛に絡んだ。「憲剛さん…俺…こう思うんですよ」。手にしていたのはつまみの菓子。それを選手に見立ててテーブルに並べ、大先輩に戦術論をぶったこともある。1メートル68と小柄だが、この日は闘志を前面に押し出し、守備でも奮闘した。

 終盤にはキャプテンマークを巻いた左腕を振って中島に大声で指示を飛ばした。五輪は96年アトランタ大会以来、5大会連続出場中。ここで途絶えさせるわけにはいかない。「ここからは負けたら終わり。途絶えさせない責任もあるので、しっかり(本大会出場)果たしたい」。冷静の中にも熱く燃えた目は、早くもイラン戦を見据えていた。

 ◆大島 僚太(おおしま・りょうた)1993年(平5)1月23日、静岡県生まれの22歳。静岡学園高から11年に川崎F入り。同年5月7日の神戸戦でJデビューを果たした。今季からクラブ史上初めて日本人として背番号10を背負う。リーグ通算97試合3得点。U―18から各世代の代表を経験するが、A代表経験はない。利き足は右。1メートル68、64キロ。血液型はAB。

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2016年1月20日のニュース