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本田 岡崎らと空港で戦術会議 13日イラン戦へ修正点浮き彫り

[ 2015年10月10日 05:30 ]

テヘランでの練習中も岡崎(右)と話す本田

 8日のW杯2次予選第4戦でシリアに3―0で快勝しE組の首位に立った日本代表は9日、中立地オマーンから空路でイラン入りした。攻撃面での反省点が目立ったシリア戦を踏まえ、FW本田圭佑(29=ACミラン)とFW岡崎慎司(29=レスター)は出発前のオマーン国際空港で“緊急会議”を行った。13日に行われる強敵イランとの国際親善試合へ向け、修正点をあぶり出した。

 意見をぶつけ合う場所など関係なかった。シリア戦の約6時間後。オマーン国際空港に到着した本田は、身ぶり手ぶりを交えながら岡崎と戦術について激論した。前を歩いていた吉田を呼び止めると、3人で攻撃時の中盤のスペースなどについて確認。待合室に着いた後も山口と清武と向き合って座り、真剣な表情で語りかけた。消耗戦を終えたばかりだったが睡眠を取らずに空港入り。眠気よりも、消化不良となったシリア戦の危機感が上回った。

 浮き彫りとなったのが攻撃の引き出し不足だった。シリアは引いて守る典型的なアジア勢とは違い、序盤から積極的に前がかりになってプレスを仕掛けた。相手の運動量が落ちた後半に3点を量産したが、前半は何もできなかった。「攻撃パターンが両極端になるんじゃなくて、前半の中で変えられるようになればもっと強いチームになる。そういう反省がある」。本田はそう力説した。

 細かいパスワークや、ハリルホジッチ監督の目指す縦への速さ。さらに、相手の出方を見ながらロングボールなども駆使する臨機応変さ。思い描くのはドイツ王者のバイエルンMだろう。「海外では、チームでも同じような代表でプレーしているところもある」。昨年のW杯ブラジル大会優勝のドイツ代表はバイエルンの選手がベースとなった。「日本ではMAX2人。それが3人、4人、5人、しかもそれがビッグクラブになってくれば、それこそ強い時代が来る。そこを目指していかないと駄目」と言う。岡崎もバリエーションを増やさなければならないと感じている。9日の練習後には「1人ではできない。チームメート、監督と話していかないと。ピッチやコンディションに関係なく、そういう(連係していく)プレーができないと」と語った。

 ピッチ上の全員があうんの呼吸でギアチェンジできれば、日本の成長につながる。13日に対戦するイランは、アジア最終予選でもぶつかる可能性のあるライバル国。短期間での修正は難しいが、高みを目指す本田は積極的に意見していく。

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2015年10月10日のニュース