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宇佐美“変心”初先発!努力を覚えた天才にハリル監督も「満足」

[ 2015年6月11日 05:40 ]

酒井高(右)と激しくボールを奪い合う宇佐美

キリンチャレンジ杯 日本代表―イラク代表

(6月11日 日産ス)
 11日に国際親善試合イラク戦を戦う日本代表は10日、試合会場の日産スタジアムで最終調整を行い、FW宇佐美貴史(23=G大阪)の国際Aマッチ初先発が濃厚となった。実戦形式の練習で主力組でプレーし、背番号も11に決定した。就任から3戦目を迎えるバヒド・ハリルホジッチ監督(63)は16日のW杯ロシア大会アジア2次予選、シンガポール戦(埼玉)に向けて、初めてベストメンバーで臨むことを明言。宇佐美がハリルジャパンの新エースへ名乗りを上げた。

 念願の先発デビューの可能性が高まった。3月の親善試合2試合はともに途中出場だった宇佐美が、実戦形式の練習で岡崎、本田、香川らと同じチームの左サイドでプレー。本田のゴールをアシストするなど好連係を見せて“代表の11人”に値する存在感を発揮した。

 「スタメンはまだ分からないですけどスタートから出れば、序盤から自分らしい、自分にしかできないプレーをしたい。先発じゃなくても、出たときにインパクトを残したい。そうすれば必要不可欠な選手になれる」

 目標に掲げている代表定着、そしてその先にある「ロシアでは主力でプレーする」という誓いに向け、目に見える結果を残すことを宣言した。

 この日、背番号が発表されたが、三浦知良らが背負った11に決定。ラッキーナンバーは3と公言するだけに「33とか39はつけられないし、3が良かったけど、それはやり過ぎかなと。11に関してイメージは特にないし、空いている番号から選びました」とプロ3年目の11年にG大阪でつけていた番号に落ち着いた。

 「本当に才能がある」と公言するハリルホジッチ監督の期待に応えるため努力も重ねてきた。先月の国内組合宿で渡された個別のフィジカルメニューに取り組み、ダメ出しされた体脂肪率も、食べる順番にまでこだわって順調に改善。指揮官は公式会見で唯一、具体名を挙げて「宇佐美も私の要求を理解してくれた。能力がありつつ、努力もしてくれた。満足しています」と賛辞を贈った。

 日に日に高まる周囲の注目も力に変える。「期待されることはウエルカム。その分、批判されることもあるでしょうけど、良いプレッシャーにしていきたい」。09年のプロデビュー戦など、節目の試合で多くのゴールを叩き込んできた“持ってる男”。あふれる才能に高いプロ意識が加わった。進化を続ける天才がAマッチ先発デビューを自らの一発で祝う。

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