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バルサ MSNの南米トリオで決勝 3人連係でネイマール2発 

[ 2015年5月14日 05:30 ]

<バイエルンM・バルセロナ>メッシは0―1から同点ゴールを挙げたネイマールを祝福する (AP)

欧州チャンピオンズリーグ準決勝第2戦 バルセロナ2―3バイエルンM

(5月12日)
 バルセロナが4季ぶり5度目の優勝に王手をかけた。12日に敵地でバイエルン・ミュンヘンに2―3と敗れたものの、2戦合計5―3で10~11年シーズン以来の決勝進出。アルゼンチン代表リオネル・メッシ(27)、ウルグアイ代表ルイス・スアレス(28)、ブラジル代表ネイマール(23)の強力3トップ「MSN」のコンビネーションで2点を挙げ、勝負を決めた。6月6日の決勝(ベルリン)ではユベントス―Rマドリードの勝者と対戦する。

 バルセロナの2得点はいずれも「MSN」の縦への速い攻撃だった。0―1の前半15分、メッシのスルーパスで飛び出したスアレスが、ネイマールへラストパスを通して追いついた。同29分には最終ラインからのロングボールをメッシが頭で前線へ送り、またも裏へ抜けたスアレスからパスを受けたネイマールが2点目。敵将グアルディオラ監督がチームを率いた08年からの4シーズンはボール支配と細かいパスワークの崩しで黄金期を築いたが準決勝は2戦とも相手を下回る支配率47%で、「ペップ・バルサ」との決別を印象づけた。

 2点目のアウェーゴールの時点でバイエルンMはさらに5点が必要となり、事実上決勝進出が決まった。後半に逆転され公式戦19試合ぶりの黒星を喫したもののルイス・エンリケ監督は「今夜は大いに祝いたい」と笑顔。世界屈指のメッシ、“悪童”と呼ばれながら実は献身的なプレーが持ち味のスアレスら、個人技でも勝負できる3人によるコンビネーションを「彼らはエゴイストではなく、一体となってゴールを求めている」と称えた。

 今季リバプールから加入のスアレスは「当初はナーバスになっていた」という。だが、南米特産のマテ茶を一緒に楽しむことでメッシとの仲を深め、スター軍団に溶け込んだ。スアレスが常に相手の裏を狙うため中央にスペースが生まれ、切り込みやすくなったメッシやネイマールの得点力もアップ。「MSN」は今季公式戦で114点(メッシ53、スアレス24、ネイマール37)を挙げており、10~11年のRマドリードのC・ロナウド、ベンゼマ、イグアインによるスペイン記録118にあと4点と迫っている。

 CL決勝進出はグアルディオラ体制以来。王座奪回まであと1勝の国内リーグ、決勝進出のスペイン国王杯との3冠も見えてきた。公式戦7戦連発のネイマールは「決勝はどちらが相手でも構わない」ときっぱり。新生バルサに新たな黄金期が訪れようとしている。

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