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大久保、父の命日に猛デモ“ハリル1号”!戦術「俺に合う」

[ 2015年5月13日 08:02 ]

ボールを蹴る大久保(中央)

 国内組28人で編成された日本代表候補が12日、千葉県内で合宿を開始した。バヒド・ハリルホジッチ監督(62)の下で初めて招集されたFW大久保嘉人(32=川崎F)がはつらつとしたプレーで存在をアピール。代表生き残りへの決意を新たにした。

 軽いウオーミングアップと9分間のピッチ上での円陣に続いてランニングが始まると、大久保は一番内側の列で先頭を走った。6対6のミニゲームではゴールを決め、最後の11対11の実戦形式の練習では3トップの左に入り、軽快に動いた。

 「攻撃に入った時、みんなで攻めていく。こういうのは今までの代表にはなかったし、守備もしっかりみんなで奪ってカウンターにいく。規律もあって日本人に合っていると思った」

 練習初日をこう振り返り、早くもハリルホジッチ監督のサッカーに溶け込んだところを見せた。

 この日は大久保にとっては特別な日だった。13年に亡くなった父・克博さん(享年61)の命日。「きょうはふつうの練習だし」と笑っただけだが「もう一度代表に入れ」と励まし続けてくれた亡き父への特別な思いがあった。1年前のこの日はW杯ブラジル大会の代表発表が行われ、滑り込みでサプライズ選出された。そして今年は初めて招集されたハリルジャパンでの合宿初日。過去にジーコ、オシム、岡田、ザッケローニと4人の代表監督の下でプレーしてきた大久保には5人目の指揮官で「縦に速いサッカーで、俺には合っている」と早くも手応えを口にした。

 代表定着への思いは誰にも負けない。日頃から「代表はいつも入りたいと思っている」と意識している。「結果を出し続けるしかない。同じ力なら若い選手が選ばれる。ここ(代表)に来るためには、Jリーグで点を取り続けるしかない」と言い切る。川崎Fでは2年連続得点王。今季もここまで8得点を挙げ、得点ランク2位につける実績を買われての選出だ。

 今回の合宿では32歳で最年長。「俺から声をかけないと」と言っていた通りに練習中に若手に話しかける場面もあった。チームリーダーとしての自覚もある。一皮むけた大久保が日本代表でもチームを引っ張っていく。

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